「裏金の温床」はパー券以外にも 使途明かさない「政策活動費」の実態とは|TBS NEWS DIG

「裏金の温床」はパー券以外にも 使途明かさない「政策活動費」の実態とは|TBS NEWS DIG

「裏金の温床」はパー券以外にも 使途明かさない「政策活動費」の実態とは|TBS NEWS DIG

自民党の派閥の裏金事件で、立件対象となったのはパーティー券収入ですが、さらに「裏金の温床」と指摘されているのが、使い道が明かされていない「政策活動費」です。不透明な「政策活動費」の実態を取材しました。

裏金事件を受けて、きのう自民党が決定した中間とりまとめ。しかし、この中には触れられていない問題があります。

公明党 山口那津男 代表(今月23日)
「使い道を明らかにしないでいい金の代名詞として政策活動費という言葉が使われていたとすれば、やはりここも透明化を妨げている」

「政策活動費」とは、政党から政治家個人に直接渡される寄付金のことで、議員側は、使い道を収支報告書に記載する必要がありません。

しかし、安倍派の関係者に取材を進めると…。

安倍派関係者
「安倍派では『政策活動費』として会長が議員に直接、現金を手渡していた。50万円を年に2回、あわせて100万円だ」

政党から議員個人に支給されるはずの政策活動費が、なぜか派閥を経由して手渡されていたというのです。

おととしの自民党の収支報告書をみると、「政策活動費」としての支出はおよそ14億円。その支出先には、茂木幹事長が最も多い9億円、安倍派の高木前国対委員長に3000万円、世耕前参院幹事長に2000万円、萩生田前政調会長に960万円など複数の幹部の名前があります。

しかし、幹部以外の議員への支出は書かれていません。関係者は…。

安倍派関係者
「政党から議員個人に渡されるはずの『政策活動費』が、派閥を経由して渡されている」

こうした実態について専門家は、「脱法的な手法だ」と指摘します。

神戸学院大学 上脇博之 教授
「政策目的で受け取っていながら、派閥のために流用してしまったということになる。これは法が予定しているものとは全く違う。その結果、派閥の裏金が生まれてしまう」

政策活動費が派閥を経由することは適切なのか。取材に対し、自民党は…。

自民党幹事長室(取材に対し)
「収支報告書の記載事項以上の内容については、憲法で保障されている政治活動の自由に鑑み、従来より回答は差し控えている」

一方、かつて自民党の派閥でナンバー2を務めた経験がある深谷隆司元通産大臣は、政策活動費が「派閥の求心力を高めるために使われている」と指摘します。

深谷隆司 元通産大臣
「(派閥の会長が)直に渡した方が力を示せる。派閥の親分は人を集め、カネを集め、政治資金も出しながら、天下を取る段取りをつけていく」

そのうえで深谷氏は、「こうした不透明なカネの流れは廃止すべき」だと主張します。

深谷隆司 元通産大臣
「(政策活動費は)本当に検討して使われるであろうという前提で出している。いわば性善説。(使い道について)噂としては色々なことを言われているわけだ。それは全く良くない。きちっとその内容を報告する義務を与えるべきだと思う」

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