入院できず施設で療養介護 クラスター相次ぐ高齢者施設
新型コロナの感染が高止まりし、重症化リスクの高い人でも入院できない状況が続くなか、厳しい対応を迫られているのが高齢者施設です。介護と療養を両立させるため、綱渡りが続く現場を取材しました。
きょうから「まん延防止措置」が再び延長された東京。感染者の高止まりが続くなか、高齢者施設ではクラスターが相次いでいます。
都内にあるこちらの特別養護老人ホームでは、この1週間だけで利用者と職員あわせて30人以上が感染しました。
特別養護老人ホームの施設長
「やはり全員の方が入院できるのは難しい状況ですので、施設内療養という形を取らざるを得ないです」
重症化リスクのある高齢者でも、順番待ちでなかなか入院できない状況が続いているといいます。感染した人の多くは、3回目のワクチン接種ができていませんでした。
当初は陰圧装置のある個室で対応していましたが、感染者の急増で個室が足りなくなり、「感染エリア」と「安全エリア」にゾーン分けをして介護を続けていますが・・・。
特別養護老人ホームの施設長
「本来、自由に利用者さんが動くという前提でできている施設ですので、本当に防ぎきるってのは非常に難しいことだと思います」
さらに追い打ちをかけるのは人手不足です。
特別養護老人ホームの施設長
「ただでさえギリギリのところで普段やってるところで、実際職員の中でも濃厚接触者、あるいはご家族が濃厚接触者になってしまって、それで出勤ができない状態という職員もおります」
人が足りないなか、フェイスシールドに二重の手袋、ガウンなど、コロナ病棟と同じような装備で介護にあたっています。
特別養護老人ホームの施設長
「人が減っているところに(コロナで)介護量が増えているというところで、二重三重の負担が介護職にはかかっています」
東京では先月の死者数が473人と第5波のピーク、去年8月の442人を上回りました。そして、この第6波では死者の感染経路としては高齢者施設が最多で、全体の3割を超えています。
政府のコロナ分科会の尾身会長はきょう・・・
政府コロナ分科会 尾身茂会長
「高齢者施設というのは(まん延防止等)重点措置の対象にはなじまないということだと思いました。したがって高齢者施設の感染が1番重要なわけですから、そこに私は最大のプライオリティーということを置いて対策を練るべきだと思っております」
尾身会長は、高齢者施設にあった対策が必要だと強調しました。
現場からは・・・
特別養護老人ホームの施設長
「できる医療行為が限られてしまいますので、生活の場ですので、やはりそこは難しさはあります。病院に入院できるようになるまでのなんかこう“時間稼ぎ”という言葉は悪いですが、『繋ぎ』というのが精一杯かなと思います」
入院できない高齢の感染者への介護と療養の両立。現場には限界が迫っています。
(07日17:42)
#新型コロナ #高齢者施設
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