「心の診療」を行う予備自衛官が被災地で感じた“精神科医の必要性” 能登半島地震|TBS NEWS DIG

「心の診療」を行う予備自衛官が被災地で感じた“精神科医の必要性” 能登半島地震|TBS NEWS DIG

「心の診療」を行う予備自衛官が被災地で感じた“精神科医の必要性” 能登半島地震|TBS NEWS DIG

能登半島地震発生から19日目です。被災地では、心の診療を必要とする人たちもいます。自衛隊で訪問診療をおこなうエキスパートに密着しました。

石川県珠洲市の避難所を訪れ診察を行う自衛隊の医療チーム。

医師
「痛いですか?」
患者
「何も痛くない、足が重い」

メンバーのひとりが陸上自衛隊中部方面衛生隊の小南博資医師(56)です。小南医師は有事の際に招集される「予備自衛官」の医官として今月12日、部隊に合流しました。

普段は四国地方で産業医をしている小南医師の専門は精神科です。これまで東日本大震災などの被災地で予備自衛官として活動する中で「精神科医」の必要性を何度も感じたといいます。

予備自衛官 小南博資 医師
「避難所の中で幻覚・妄想・認知症で大きな声を上げる人がいると、まわりが全体が非常におびえてしまう。入院やお薬で落ち着けたりする、私ならではの働き方はあるのかなと思った」

この日、小南医師が向かったのは日本海に面し、能登半島地震の震源に近い大谷地区。地震の影響で道路が通行止めになり、この地区に向かうには路面状況の悪い山道へう回しなければならず、医療支援は行き届いていません。

避難所になってる学校に作られた臨時の診察室には統合失調症を患う男性とその家族が訪れました。地震のあと薬が不足し、症状が悪化していたといいます。

小南医師
「どうですか、息子さんの状態は?」
患者の家族
「そんなにふだんと変わらないけど、きのうから幻覚が見えはじめたので」
小南医師
「何か見えない声と会話されているとか、独り言とか」
患者の家族
「見えない声にはしょっちゅう反応している」

処方されていた薬は届きましたが、単純に投薬を再開すればよいというわけではありません。

予備自衛官 小南博資 医師
「薬が中断している場合、一気に再開すると重大な副作用が起こる。薬を一部減らして渡そうと思っている」

石川県の馳知事はきょう、「県内の孤立集落が実質的に解消した」と発表しましたが、道路の状態などが不安定で継続的な支援が必要な集落は依然、残されています。

専門的な知識を持つ医師が限られる中、精神疾患を抱える患者にとっても厳しい環境が続きます。

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