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「人の声が恋しい」大半が高齢者の孤立集落 家族5人車中泊も…石川24地区で孤立状態【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月9日)
最大震度7の地震が襲った石川県では、今も24地区で3300人以上が孤立状態にあります。輪島市に14地区、珠洲市に7地区、能登町に2地区あるなか、番組は穴水町にある住民のほとんどが高齢者の孤立集落を取材しました。
■集落「麦ケ浦」へ…一本道が途中で寸断
行く手を遮る岩石を慎重によけながら険しい崖を登っていく隊員たち。石川県珠洲市の孤立集落の支援に向かう、陸上自衛隊の映像です。
石川県内では、至る所で道路が寸断され、孤立集落が生まれています。
番組が向かったのは、地震で大きな被害を受けた穴水町の南部。国道249号を離れ、海岸線沿いの一本道を走れば、「麦ケ浦」という集落に行けるはずなのですが、一本道が途中で寸断していました。
業者
「この先に行っても、油圧ショベルがあってダメ。(車両は)通られんわ」
現在、復旧工事が行われていますが、まだ完了していないため、車での通行はできないというのです。そのため、番組スタッフは車を降り、徒歩で集落へと向かいます。
道路の右側が崩れ、海面と接してしまっています。
工事関係者の許可をもらい、道路脇を通って、およそ1キロほど進むと集落が見えてきました。
■家族5人車中泊「家がいつ潰れるか分からない」
地震の前までは、20人以上が暮らしていたという集落。そこには、地震の大きな爪痕が残されていました。
建物が大きく傾いていて、元々どういう建物だったのか分からないほどに崩れてしまっています。倒壊した家屋の上に雪が降り積もっています。
別の場所では、鳥居が真ん中から割れてしまって右側のものは少し回転するような形になってしまっています。いかに地震の揺れが大きかったのかを物語っています。
出会った住民に話を聞きました。
集落の住民
「(Q.鳥居は?)地震で壊れた」
「(Q.真っ二つに?)そうですね。鳥居の上のはりが落ちている」
鳥居のすぐそばの用水路では、洗い物をする女性がいました。
集落の住民(74)
「水も電気も全部だめ」
集落には水も電気も復旧していないと話す74歳の女性。自宅は倒壊せずに済みましたが、今後も地震が怖いため、寝泊まりはしていないといいます。
集落の住民
「家族5人いて、みんな車で寝ています。家がいつ潰れるか分からないので」
79歳の男性は、地震で作業場が崩れて屋根の下敷きになりましたが、幸いにも近くにいた釣り人に助けられました。
集落の住民
「(Q.体は大丈夫ですか?)大丈夫。骨は折れてないし、打ち身だけ」
「(Q.腰とか?)体全体」
「(Q.今は車中泊?)うん」
「(Q.腰とか痛いなかで車中泊というのは?)ちょっときついね。みんな親戚の方に避難しているけど、俺は(親戚が)おらんしね。どうしたら良いか分からん。今の状態じゃ何も考えられん」
落ちてきた瓦によってフロントガラスにひびが入った車。その車内で寝泊まりを続けている住民もいました。
■一人暮らしの83歳女性「人の声が恋しい」
食料などの物資は、集落に少しずつ届き始めていますが、住民たちのストレスを抱えながらの生活は続いています。
男性
「お母さん、どうした?」
女性
「あんたの声、午前中と午後と聞いてなくて」
70歳の男性の家を訪ねてきたのは、近所に住む一人暮らしの83歳の女性です。
集落の住民
「話の声が恋しくてね、こんな思いしたことない。普段は何げなく人と会っているけど恐ろしい。身も心も震え上がるような目にあうと、人の話し声が頼りに、そちらの方に自然と足が向いてね。話を聞いたり、一緒にうなずくと、安らぎになるから」
女性
「ほんならね、お父さん。お母さんは大丈夫?」
男性
「ずっと寝てる」
女性
「良かった。寝かしとけ。これ、一本飲んでね」
男性
「なんか持ってきた?ごちそうさん」
地元のつながりを失いたくないという思いで避難せず、孤立した集落にとどまり続けている一部の住民。しかし、今後のことを考えると、大きな不安に襲われるといいます。
細川次郎さん(70)
「避難した人とも話をするけど、この集落にいられるかなと。ここもいない、裏もいない、あそこの家もいない。この裏に2軒あるけどいない。ここもいない。隣もいない。その隣は燃えていない。この辺がこの地区の中心だったんですけど、振り返ってみたら私一人になりそうですね」
石川県内では8日時点で、こうした集落などで3345人が孤立状態にあるということで、県などは道路の復旧作業を急いでいます。
(「グッド!モーニング」2024年1月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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