松野前長官らに聴取要請 捜査の手“安倍派中枢”へ 元特捜検事に聞く…聴取どう進む【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2023年12月22日)
東京地検特捜部が、松野博一前官房長官ら安倍派の幹部に、任意の事情聴取を要請していたことが分かりました。
■高木氏・世耕氏にも…捜査の手が安倍派中枢へ
会見でも国会答弁でも、いつ、どこで、誰に聞かれても「答えは差し控える」と逃げてきた松野博一前官房長官。今度は、この言葉で乗り切るのは難しそうです。
21日、東京地検特捜部が、松野前官房長官に任意の事情聴取を要請したことが分かりました。
先週まで政権の顔だった前官房長官に迫る捜査の手。特捜部は松野前官房長官のほかに、同じ安倍派の高木国対委員長側や世耕前参院幹事長側にも聴取を要請していて、萩生田政調会長についても聴取を検討しているものとみられます。
与党ベテラン議員
「現職の派閥幹部が軒並み聴取されることになれば、世論もことの重大性を認識するんじゃないか。キックバックを受けたとされる側ばかり注目されていたが、指示を出した側の全容が見えてきたら、余計に大変なことになるだろう。政変だ」
「国内最強の捜査機関」といわれる東京地検特捜部。一体、どのような聴取が行われるのでしょうか。
■聴取は…「ホテルの部屋?」「検察官は1人」「数時間」
聴取はどこで?
元東京地検特捜部検事 郷原信郎弁護士
「通常は地検特捜部の調べ室でやるんですけど。そういう大物政治家の場合は、場所が分からないように設定してやることが十分考えられる。ホテルの部屋が一番考えられる」
聴取はどう進む?
郷原弁護士
「(Q.検察官は何人同席する?)取り調べる検察官は1人です。立会事務官が1人、それと聴取者。その場に3人」「(Q.何時間くらい聴取は行われる?)そういうレベルの人の取り調べで、朝から晩までとはいかないだろう。数時間じゃないですかね」
郷原弁護士によると、松野前官房長官は派閥の事務総長だったことから、キックバックについてどこまで認識していたのか、また意思決定に関わっていたのかなどを聞いていくことになるといいます。
■なぜ全額キックバック? 背景に参院選の難しさ
安倍派を巡っては、新たな問題も出てきました。
3年ごとに半数が改選される参議院。改選を控えた参議院議員に対して、安倍派はパーティー券収入のノルマ分も含めた全額をキックバックしていたとみられることが分かりました。
議員側が集めた資金を最初から派閥に納めていないケースもあるということで、選挙費用などに使われた可能性があります。
政治ジャーナリスト 細川隆三氏
「衆議院の場合はいつ解散か分からないが、参議院はもう決まってるので。ものすごい軍資金が必要。3年に一度の改選期の年は、選挙直前に派閥パーティーが開かれる」
なぜ、“全額キックバック”なのでしょうか。背景には、参議院の選挙の難しさがあるといいます。
細川氏
「参議院の選挙区は都道府県単位。ビラを配るにしろ、選挙カーで遊説活動するにしろ、当然ガソリン代もかかるわけです」
■不記載告発した大学教授「氷山の一角だと考えて」
パーティー券収入の不記載を告発した神戸学院大学の上脇博之教授は、白日のもとにさらされつつある政治とカネの異常な実態を厳しく糾弾しました。
上脇教授
「どう考えても、単純なミスではありえない。手口が蔓延(まんえん)していて、組織的に行われているので、悪質なというふうに判断して、私が告発に踏み切りました。私の告発は、氷山の一角だと考えていただいて構いません」
自民党の新たな政調会長に内定した渡海紀三朗元文部科学大臣は21日取材に応じ、裏金問題に対して強い危機感を示しました。
渡海元文科大臣
「私は一時、政治改革を非常に熱心にやっていて。以前のリクルートの時のように、国民の信頼が今落ちていることに危機感を持っています」
一方、立憲民主党は安倍派とともに特捜部の捜査を受けている二階派に所属していた、小泉龍司法務大臣の更迭を求めました。
立憲民主党 泉健太代表
「裏金が指摘される派閥の中で飯を食ってきた人物が、法務大臣を務めているのはいかがなものか」
(「グッド!モーニング」2023年12月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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