「売れなければ ただの鉄くず」中古車市場も“ダイハツショック”【スーパーJチャンネル】(2023年12月21日)

「売れなければ ただの鉄くず」中古車市場も“ダイハツショック”【スーパーJチャンネル】(2023年12月21日)

「売れなければ ただの鉄くず」中古車市場も“ダイハツショック”【スーパーJチャンネル】(2023年12月21日)

 20日、明らかになったダイハツの大規模不正問題。国土交通省が21日朝、立ち入り検査を始めました。34年前から行われていたという数々の不正。中古車市場にもダイハツショックが広がっています。

■不正受け…国交省が立ち入り検査

 前代未聞の不正。21日、国交省によるダイハツ本社への立ち入り検査は通常の倍以上となる7人で行われました。立ち入り検査では不正行為の事実関係などを確認するほか、データや書類を持ち帰り、生産中のすべての車種が基準に適合しているか検証します。

 まさに青天のへきれきとなった“ダイハツショック”。帝国データバンクによりますと、ダイハツと取引のある企業は全国で8000社以上あると推計され、派生する売り上げは合わせて2兆2110億円に上るといいます。ダイハツは現在生産する全27車種の出荷を停止するとしていて、これらの企業への影響が懸念されます。

■「売れなければ ただの鉄くず」

 34年もの間、続いていたというダイハツの不正。販売店にも影を落とします。中古車店には早速、客からダイハツ車に関する問い合わせがあったといいます。

 BASE AUTO 成田アリ社長:「きのう夕方あたり、うちで契約するというお客さんから『契約もしたけど、こういう問題が起きているからどうなの』と電話がありました」

 ダイハツは出荷した車に関して、客に販売するかは販売店に対応を任せるとしていますが…。

 BASE AUTO 成田アリ社長:「売らないと金にならないので、いつまでも置いていても、ただの鉄くずになるので。給料も従業員に払っていかないといけない。(ダイハツが)責任を持ってくれれば」

■農園 軽トラも…「不安は不安」

 農園では、軽トラックなどダイハツ車3台を配達に使っています。

 鈴木農園 鈴木弘晃さん:「結果は?やっぱりそうなんだ…」

 ディーラーからは、1台がリコールの対象になると伝えられたといいます。残り2台については、まだ調べている最中とのことでした。

 鈴木農園 鈴木弘晃さん:「(ディーラーからは)ドアの衝突した時の強度を測定していないという話らしいので、恐らく(強度は)足りているのではと言っていたが不安は不安ですよね」

■衝撃試験でエアバッグにタイマー

 国交省から委託された機関が行った自動車の安全性を測る実験映像です。ダイハツはこのような“衝突試験”などで174件の不正を行っていたと、外部の専門家による第三者委員会に指摘されたのです。

 例えば、本来、衝撃を感知して作動するエアバッグをタイマーで開くようにしたり、運転席側の衝突実験を行わずに助手席側の試験データを流用したりしたというのです。

■「従業員は経営の犠牲」

 こうした不正の背景には、現場への極度なプレッシャーがあったといいます。

 第三者委員会:「(認証試験に)絶対に合格しなければならない、不合格は許されないという一発勝負の強烈なプレッシャーにさらされながら業務を行っていた」

 第三者委員会によりますと、不正が増えたのは2014年以降だといいます。2014年はダイハツが7年連続の軽自動車販売数トップの座から陥落。2位のスズキに追い抜かれた年です。

 第三者委員会:「不正行為に関与した従業員は経営の犠牲になったともいえ、強く非難することはできないと考えます。まず責められるべきは不正行為を行った現場の従業員ではなく、ダイハツの経営幹部であると考えております」

 国交省によりますと、立ち入り検査の結果によっては最悪の場合、事実上、生産ができなくなる可能性もあるということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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