“二重帳簿”で資金管理?総理『政治資金規正法』改正に言及 世論調査から見えるもの【報道ステーション】(2023年12月18日)

“二重帳簿”で資金管理?総理『政治資金規正法』改正に言及 世論調査から見えるもの【報道ステーション】(2023年12月18日)

“二重帳簿”で資金管理?総理『政治資金規正法』改正に言及 世論調査から見えるもの【報道ステーション】(2023年12月18日)

岸田総理は、先週、閣僚の安倍派一掃に踏み切りましたが、世間の受け止めは厳しいものでした。
報道ステーションが16日、17日に行った世論調査。安倍派に所属する大臣などの交代で問題が解決するかとの問いに『解決する』と答えた人は4%、『解決しない』は91%でした。自民党の派閥を解体すべきかとの問いには『そう思う』が61%、『思わない』が23%でした。

内閣支持率は21.3%で、政権発足後、最低を更新しました。報道各社の最新の調査では、危険水域と言われる20%台を割り込み、10%台に突入した調査もあります。
岸田総理:「深刻に危機感を感じなければならない課題であると思います」

一方、東京地検特捜部の捜査ですが、任意の聴取を受けた現役秘書は、こう話します。
任意聴取を受けた現役秘書:「土日は、ほとんど食事がのどを通らなかった。今週も3回目の聴取に呼ばれている」

自民党関係者によりますと、週末、高額の不記載が疑われる複数の議員本人にも聴取が行われたといいます。

約4000万円の裏金疑惑が浮上している谷川弥一衆院議員側は、特捜部に対し、こう説明しているといいます。
谷川弥一衆院議員側(関係者への取材から):「キックバックを受けた金は、使わずに保管していた」

さらに、浮かび上がってきたのが“二重帳簿”の存在です。関係者によりますと、安倍派では、パーティー券収入の総額を記載した帳簿と、そこからキックバック分を差し引いた帳簿とがあり、2つの帳簿で資金を管理していた疑いがあるとみられています。

そんななか、「派閥の解消も含めて考えるべき」と声を上げた議員がいます。
自民党・牧原秀樹衆議院議員(無派閥):「果たして、自民党はどうあるべきなのか。“派閥”というものは本当に必要なのか」

無派閥ながら経済産業副大臣などを務めた牧原議員。
自民党・牧原秀樹衆議院議員(無派閥):「派閥がお金を集めて、若手議員などの支援に充てるという仕組み、派閥が人事を決める仕組み自体が、こうした事態に至らせてしまっているのでは。派閥の在り方そのものを、自民党はゼロベースで考えていくことが不可欠」

報道ステーションの12月の世論調査で『次の総理大臣』トップとなった石破茂元幹事長は17日、こう話しました。
自民党・石破茂元幹事長(無派閥):「『政治資金規正法を改正せよ』とか『派閥を解消せよ』とか総理が言うわけにもいかない。『火の玉となってやるぞ』と総裁が言ったんだから、それを受けて、自民党として、どうするかが問われている」

政治とカネの問題が発覚するたび、改正を重ねてきた『政治資金規正法』。ただ、政治資金パーティーでは、20万円以下の購入者を記載する必要がなく、“抜け道”と指摘されてきました。

法改正について、岸田総理は、こう述べました。
岸田総理:「党としても、国民の信頼回復のための新たな枠組みを立ち上げるなど、果断に対応を行っていくことは重要。政治資金の法律について(改正の)選択肢も決して否定するものではない」

※報道ステーションがこの週末に行った世論調査の結果から、何が見えてくるのでしょうか。

支持する政党については、自民党が37.1%。岸田政権発足以来、最低の数字になっていて、前回の調査から1.3ポイント減っています。

■指示する政党は?
自民党…37.1%(前回に比べ-1.3)
立憲民主党…9.9%(前回に比べ+1.6)
日本維新の会…6.1%(前回に比べ-0.2)
公明党…2.3%(前回に比べ-1.6)
共産党…4.6%(前回に比べ+1.3)
国民民主党…2.1%(前回に比べ+0.6)
支持する政党はない…29.5%(前回に比べ-0.2)

ただ、自民党を支持する人たちの意見を細かく見ていきますと、政治資金パーティーをめぐる問題が発覚する前と後では、変化がうかがええます。
自民党を支持すると答えた人のなかで、岸田内閣を支持すると答えた人は、10月は47.1%、11月は47.6%、12月は42.6%となっています。一方、支持しないと答えた人は、10月は33.5%、11月は30.9%、12月は38.3%です。支持する人は、11月末から5ポイント減り、逆に支持しない人は7.4ポイント増えました。

大越キャスター:自民党支持層の中で、岸田内閣を支持する人たちが明らかに減っています。岸田総理が、先頭に立って、党の改革に向けて具体的な手を打たないままだと、自民党支持層から見放されることになりかねませんし、自民党自体への支持率もずるずると下がっていく可能性があります。岸田政権は、発足以来の最大のピンチと言ってよさそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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