日大アメフト部 廃部から一転…継続審議 現役部員「詳細な連絡ほしい」「苦しい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年12月5日)

日大アメフト部 廃部から一転…継続審議 現役部員「詳細な連絡ほしい」「苦しい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年12月5日)

日大アメフト部 廃部から一転…継続審議 現役部員「詳細な連絡ほしい」「苦しい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年12月5日)

 日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件の対応を巡って、林真理子理事長らが会見を開きました。林理事長は「何度も辞任を考えた」と打ち明けました。学内で廃部の方針が決まっていたアメフト部については、理事会で継続審議としました。

■「異常な発想される方」副学長を厳しく批判

 林理事長:「私としては処分の内容を重く受け止め、より一層気を引き締めて改革を成し遂げる責務を全うしてまいりたい」

 4日の会見で真っ先に問われたのが、執行部の「責任の所在」です。

 年内で辞任する澤田康広副学長が、アメフト部の学生寮で見つかった植物片を警察に提出せずに12日間保管していたことについては…。

 第三者委員会 答申検討会議議長 久保利英明弁護士:「本法人の社会的信用を著しく失墜させた最大の原因であり、澤田副学長の責任は極めて重大」

 澤田副学長に、特に厳しい言葉が向けられました。

 久保利弁護士:「どうして11月末に辞めないのかな、僕にも理解できない。12日間もブツを持っていたとか、異常な発想をされる方なのかもしれないなと頭の片隅には入れている」

■林理事長は辞任否定「改革途中」

 一方、6カ月間、50%の減給処分となった林理事長には、記者から厳しい追及がありました。

 記者:「林さんが、なぜ減俸という甘い処分で、なぜご自身で辞任の判断に至らないんでしょうか?それは甘いし不適切だと思うんですけど」
 林理事長:「これにつきましては、第三者委員会の報告に基づきまして、理事会で審議されたことでございます。それで得た公正な判断だと、私は考えております」

 記者:「公正と言ったが、学生の前で嘘を言っていたことに対して申し訳ないとか思わないのでしょうか?」
 林理事長:「嘘というのは、何についておっしゃっている?」
 記者:「林さんは7月の段階で報告を受けていて、それにもかかわらず(8月に)『違法な薬物は見つかっていない』と。明らかに嘘だと思うんですけど」
 林理事長:「日本大学の広報部から、(違法薬物は)まだ見つかっていないという正式なコメントを出しております。私はそのコメントにのっとって発言したということは、第三者委員会でも報告されております。それにつきましては、失言に近いという表現を、第三者委員会で書かれていますので。虚偽というような表現は使われていないと思っております」

 また、辞任の考えを問われると、こう答えました。

 林理事長:「それにつきましては、何度か考えたこともございますけれども。まだ改革途中であること、色んな要因がございますけど、それについては詳しく話すつもりはございません」

■アメフト部 廃部から一転…継続審議

 さらに4日の会見で質問が集中したのが、「アメフト部の廃部問題」です。

 アメフト部を巡っては、1日に理事会で廃部を決めるはずでしたが、一転して継続審議となっています。

 4日、林理事長は廃部について明言を避けました。

 林理事長:「(Q.廃部か存続、どんな意見?)申し訳ございませんが、まだ継続審議中なので、私の考えはご容赦いただきたい」

 しかし、正式決定を前に、アメフト部の監督から部員に対して「廃部」が決まったかのような連絡が入ったといいます。

 林理事長:「(Q.監督からメールが行ってしまった経緯は?)これは私にも分かりかねるが、競技スポーツ運営委員会でマスコミから(廃部情報が)出たりするよりも先にという、そういう配慮だったのではないか」

■現役部員「詳細な連絡ほしい」「苦しい」

 錯綜(さくそう)する情報に当事者である現役部員は、こう話します。

 日大アメフト部 現役部員:「潔白の人が周りには結構いるんですけど。(廃部連絡に)みんな驚いたというか失望というか、つらい思いはしました」

 今も大学からは詳しい説明はされていないという現役部員。4日の会見についてはこう話しました。

 現役部員:「世間に対しての説明(が先で)自分たちへの説明が後なのか。来季に向けてできると(思って)動いていたなかで、急な一報でそれから連絡もないので。詳細な連絡が自分たちだけにでもほしい」

 さらに、別の部員は事件以降、生活が一変したといいます。

 現役部員:「グラウンドだったり、部室だったりウェート場は今使えなくなっていて。アメフト部は一切、自主練習をしていない。やっぱり生活の中に一つ本気でやっていたものがなくなるというのは、ストレスもたまりますし。生きるモチベーションや、やる気を削られたようなものなので苦しいですね」

■廃部の方針…大学側も「断腸の思い」

 アメフト部への対応を問われた林理事長は、次のように答えました。

 林理事長:「何もヒアリングがないということはございません。何度も何度もヒアリングを重ねておりますし、私どもは学生がどう思っているのか、感想文も受領しております。理事会を経なければ、(廃部)決定にはなりませんけど。その辺が少しうまく学生たちに伝わっていないのではないか、というふうに考えております」

 ただ、“廃部”の方針に関しては、大学側としても「断腸の思い」で打ち出したといいます。

 再発防止検討委員会 益子俊志委員長:「しっかりと時間をかけて、大麻の使用を疑われるような学生は、しっかり排除していかないといけない。他の学生に対して安全確保ということが、保証できないという理由です」

 林理事長:「チームメートにこれだけ迷惑をかけるということで、そういう個人がいた時に、また別の考えをしなくては(いけない)。連帯責任は肯定すべきことではないけれども、そうしなければならない時もあるのではないか」

■日大生から賛否の声 OBは?

 廃部に関して、日大の学生からは賛否の声が上がりました。

 日大1年生:「部活を本気でやりたい人たちがかわいそうだなって思っていたので。廃部はやりすぎだなって思っていたので良かったなと思います」

 日大4年生:「一度リセットして、一から(アメフト部を)作り直した方がクリーンなイメージも含めていいんじゃないですかね」

 一方、アメフト部のOBはこう話します。

 日大アメフト部OB(30代):「実際のところOBからしたら、廃部は違うんじゃないかなという感じには思います。環境さえしっかりすれば改善はあると思うし。もう一回、一から立て直してしっかりと学校側とアメフト部側が頑張って戻っていったらいいなと」

 日大側は時期を決めていないものの、できるだけ早い時期に結論を出したいとしています。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年12月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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