GWにぎわう観光地 外国人が知らない絶景“穴場”も 「1泊15万円」人気宿坊の全貌(2023年5月1日)

GWにぎわう観光地 外国人が知らない絶景“穴場”も 「1泊15万円」人気宿坊の全貌(2023年5月1日)

GWにぎわう観光地 外国人が知らない絶景“穴場”も 「1泊15万円」人気宿坊の全貌(2023年5月1日)

 ゴールデンウイーク3日目を迎えた1日、世界遺産・高野山には瞑想(めいそう)や護摩行(ごまぎょう)など「神秘的な体験」を求め、外国人観光客が殺到していました。こうしたなか、多くの人でにぎわう観光地は“思わぬ問題”に頭を悩ませています。

■“観光客ラッシュ”沸く京都

 京都は“観光ラッシュ”となっていました。本格的に緩和した水際対策。本番を迎えたゴールデンウイークも重なり、京都はこのにぎわいです。ただ、手放しでは喜べない人もいます。

 地元住民:「七条烏丸の横断歩道で混雑するのが困る。買い物市場があるからあっちに」

 東京も状況は同じです。受け入れる側もある“問題”を抱えていました。

 時代屋・藤原英則代表:「すべてのサービス業で人の奪い合いの状況。我々も予定した車夫の数が確保できてないというのが実情」

 現在30台ある人力車。コロナ前は25人の車夫が稼働していましたが、ゴールデンウィークは車夫が足らず、12台しか稼働できていません。

 時代屋・藤原英則代表:「できる限りのことをするしかない。(ピークの3日以降は)ちょっと想像がつかない状況」

■富士山一望!にぎわう観光地

 観光客の少なさを願う人も…。

 福島から来た女性:「富士山とこれ(池)絶対に撮って帰ろうかなと。誰もいないからいいかな」

 コバルトブルーの水面。遠くに富士を望みます。山梨県忍野八海。富士を望む池は、世界遺産の一部として認定され、あっという間に外国人観光客でにぎわいます。

 イタリア人観光客:「人生で見た中で、一番最高の場所です」

 テキサスから来た家族。富士山からの雪解け水を触ります。

 テキサスから来た家族:「山からわいた自然の水なんですね」

 雲も多かった1日。わずかな晴れ間を逃すまいと皆さん気を抜けません。観光客が来る前にと、福島から朝5時に来た女性。無事、写真に収めることができました。

 福島から来た女性:「ばっちり。朝から待っていただけありました。富士山が見えるころにはいっぱい人がいます」

 オーバーツーリズムや人手不足の問題は多々ありますが、客が戻ってきた喜びはひとしおです。

 マレーシア人観光客:「マレーシアの栗はあっさりだけど、日本の栗は甘いね」
 栗を売る飲食店:「戻ってきてくれて本当にうれしい。仕入れは増やしている。3~4倍」

■外国人が知らない絶景“穴場”も

 外国人も知らない穴場スポットが近くにありました。

 展望台を訪れた人:「忍野八海は人が多すぎるので、外している」

 忍野八海から車で15分ほどにある展望台。忍野村屈指の眺望をウッドデッキから楽しめる穴場です。去年9月にできたばかり。まだ認知度も低く新緑にあふれる山々と壮大な富士を楽しめます。

 展望台を訪れた人:「ちょうど穴場。新緑がきれい」「あまり来ないでほしい」

■“天空の聖地”に外国人殺到

 「特別な体験」を求めて、外国人が殺到する場所もあります。寺の本堂にずらりと集まった皆さん。慣れない正座に四苦八苦。

 和歌県にある天空の聖地…。100を超える寺院が立ち並ぶ世界遺産・高野山。寺の本堂に集まった外国人。不慣れな座禅を組んで目を閉じ集中。瞑想の体験です。

 突然、静寂が打ち破られました。指示に合わせて体をゆらゆら。こうして自分に合う姿勢を確認するそうです。最後は一礼。足がしびれたのか姿勢を戻せない人も。

 フランスからの観光客:「すごくいい体験でした。泣きそうになりました」

■「1泊15万円」人気宿坊の全貌

 彼らが体験しているのはお寺に泊まれる「宿坊」です。驚きなのは、部屋の値段…。

 恵光院・近藤説秀住職:「こちらはスイートルーム。1泊2食付きで2名1室、15万円ほど」

 一泊なんと15万円。一体、どんな部屋なのでしょうか。100平方メートルある大きな部屋には布団ではなくベッドが。他の部屋にはないお風呂も完備。軒先からは日本庭園を独り占めです。値は張りますが外国人の予約が殺到しています。

 恵光院・近藤説秀住職:「3月、4月、5月、6月は、ほぼ100%稼働している」

 この日、15万円の部屋に泊まるのはアルゼンチンから来た家族。特別な部屋を気に入った様子。ただ、目的は寺ならではの体験です。運ばれてきた料理に肉や魚はありません。僧侶が食べる「精進料理」です。家族に思わぬ体験が待っていました。めらめらと燃える炎…。過酷な護摩行が始まりました。

■「魔法みたい」外国人“神秘体験”

 世界遺産、高野山にある寺で外国人に人気の宿坊体験。積み上げた木に火がくべられます。瞬く間に燃え上がる炎。護摩行が始まりました。お経をあげる僧侶のそばで炎を見つめる外国人。何を思うのでしょうか。

 イギリスからの観光客:「お互いの健康を願いました。護摩行は魔法のようでした。素晴らしい」

 一泊15万円のスイートに泊まった家族も…。

 15万円の部屋に宿泊アルゼンチンからの観光客:「音と炎がパワフルだったわ」

 外国人を魅了する宿坊体験。寺はコロナで減少した客に再び振り向いてもらおうと、豪華な部屋など付加価値を付けたサービスに舵(かじ)を切りました。

 恵光院・近藤説秀住職:「観光産業はインバンドなくして、成り立たないと実感した。長い冬だった…2年間。コロナがやっと明けたなと実感している」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事