市民インフラに被害多数 砲撃続き移動できず、生活の拠点は地下に(2022年3月3日)

市民インフラに被害多数 砲撃続き移動できず、生活の拠点は地下に(2022年3月3日)

市民インフラに被害多数 砲撃続き移動できず、生活の拠点は地下に(2022年3月3日)

 2度目の停戦交渉が3日午後に行われるとみられていますが、ウクライナの首都キエフでは3日も激しい爆撃が続きました。

 街は至る所が破壊されました。ウクライナ第2の都市、北東部のハリコフです。

 ウクライナ非常事態省・バシレンコ氏:「中心街が大規模な攻撃にさらされた」

 ロシアは・・・。

 ロシア、ショイグ国防相:「攻撃を受けているのは軍事施設のみだ。精密兵器だけを使用していることを強調したい」

 しかし、攻撃を受けたのは国立大学の建物や警察署。軍事施設ではありません。

 大学近くの地下鉄駅です。地下の商店街も破壊されました。

 ウクライナ非常事態省・バシレンコ氏:「住宅の中庭はこんな状況だ。人が住んでいる住宅だ」

 ヨーロッパ最大の原子力発電所がある南東部エネルホダルでは、トラックやバリケード、そして大勢の人々が道路をふさいでいました。ロシア軍が原発に侵攻するのを防ぐためです。

 東方正教会の十字架が建つ首都キエフ近郊の村。予備役が検問にあたっています。

 この村でも何軒もの住宅がロシア軍に破壊されました。

 元フランス語教師(81):「衝撃で家中がめちゃくちゃになった。窓は爆発が起きた時に吹き飛んだ」

 ロシア軍による無差別な攻撃は、81歳の元フランス語教師の手にも銃を取らせました。

 元フランス語教師:「私は81歳だが、銃を取りここに来るやつらを殺す準備はできている。なぜなら私には娘も孫もいるからだ」

 隣町でも住宅が破壊され、辺りには家族の思い出や、子どものおもちゃが散乱していました。

 攻撃されたキエフのテレビ塔。

 その中の部屋は床が黒くすすけ、骨組みだけになった椅子が並んでいました。
 
 CNN記者:「テレビ塔から通りを挟んだところにいます。こちらの建物を見てください。完全に破壊されています。1階にはジムがありました。まだ火災が続いています」

 ロシアによる侵攻が始まって1週間です。

 ウクライナの非常事態省は民間人の死者が2000人を超したと発表しました。

 やむことのないロシア軍の攻撃は人々の暮らしを地下へと移動させました。

 赤ちゃん用のベッドが並んでいます。産婦人科も地下です。第2の都市ハリコフでも出産や産後のケアは地下で行われています。

 明かり取りの窓にはガラスが飛び散らないようクッションなどが積まれています。

 小児病院は病床を地下室に移しました。

 医師:「治療が必要で家にいられない患者がいる」

 多くの病気を抱えた子どもたちが床に敷いたマットや、ソファの上で入院生活を続けています。

 9歳の子の母親:「爆撃が続いて空襲警報が鳴り続けるから、地下に移動するしかなかった」

 安全な場所に移動することもできません。

 医師:「他の病院に移せない患者が多くいる。患者も他の病院の状況が分からないから、移りたがらない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事