“歩く肺炎”マイコプラズマ肺炎とは…「しつこいせき」免疫低下で拡大か(2023年12月1日)

“歩く肺炎”マイコプラズマ肺炎とは…「しつこいせき」免疫低下で拡大か(2023年12月1日)

“歩く肺炎”マイコプラズマ肺炎とは…「しつこいせき」免疫低下で拡大か(2023年12月1日)

 中国で子どもを中心に流行している謎の肺炎。その原因として「歩く肺炎」と呼ばれるウイルスが注目されています。なぜ、ここまで拡大したのでしょうか。

■病院に詰めかける人 長蛇の列

 見渡す限りの人。長蛇の列が向かう先にあるのは薬局です。まるでラッシュ時の駅のような状態です。中国のSNSには大混雑する病院の様子を捉えた映像が数多く投稿されています。

 人々が病院に詰め掛けるのは子どものためです。今、中国では子どもの発熱や呼吸器の疾患が急激に増えているのです。病院のロビーでは、ベンチに座る子どもたちの頭上に点滴の袋がぶら下がっています。

 どうしても思い浮かべてしまうのは4年前の暮れから起きた出来事。中国中部・武漢の市場で発生した肺炎の集団感染です。新型コロナウイルスのパンデミックは世界を混乱に陥れました。ただ今回、WHO(世界保健機関)は中国当局から「新たな病原体は検出されていない」と報告があったとしています。

 では、何が流行っているのか。北京に住む日本人の一家は…。

 母親:「一番下(の子)ですね。マイコプラズマ肺炎に感染してしまって、せきがいっぱい出ちゃって。熱が出始めてから、せきが収まるのに2週間くらいかかりました」

■「しつこいせき」免疫低下で拡大か

 マイコプラズマ肺炎とは、どのような病気なのでしょうか。

 国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授:「症状としては、せきが中心になっていて、しつこいせきですね。これが結構、長く続くものですから夜も眠れないとかですね。特に小さいお子さんとか若い方に広がりやすい」

 ただ、一般に入院による治療が必要なことが少ないことから歩く肺炎とも言われています。なぜそれが今、広がっているのでしょうか。

 国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授:「ゼロコロナ政策のように中国では、ほとんど人と人との接触を断つような状況になると、だんだん免疫を持つ人が割合として減っていって、感染に関する感受性が高まっている状況が作り上げられてきたことだと思います」

 日本にいる子どもも免疫力が低下している可能性があり、注意が必要だといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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