ドンキ流の焼き芋「10分に100本」“爆売れ” 甘さの秘密…「キュアリング」とは?【もっと知りたい!】(2023年11月28日)
急に朝晩が寒くなり、焼き芋のシーズンが到来しました。「10分に100本売れる」という大人気の焼き芋のおいしさの秘密を取材しました。
■チーズとハチミツがアクセントの焼き芋も
冬の風物詩・焼き芋は、今では多彩なアレンジメニューが登場し、スイーツとして大人気です。
東京・中野区で開催され14万人を動員した「やきいもフェス」では、とろーりとしたチーズにハチミツの甘さがアクセントの「ハニーチーズ焼き芋」や、キムチベースのスープと甘い焼き芋がマッチする「焼き芋チゲ」も提供されていました。
焼き芋ブームを象徴するこのイベントは、29日からは大阪で開催されます。
■「10分に100本売れる焼き芋」空前のヒット
そうしたなか、シンプルな焼き芋でありながら空前のヒットとなっているのが…。
取り扱いアイテムおよそ6万点、様々なラインナップのなかでも店の顔となっているのが、ドン・キホーテの焼き芋です。
ドン・キホーテなどを運営する「PPIH」 山下孝輔さん:「今、年間で(売り上げ)15億円。本数にすると10分に100本くらい売れているのが、このドンキの焼き芋」
すべての店舗を合わせた売り上げ本数は、年間1200万本以上。「10分に100本売れる」のうたい文句通り、売り場では次から次へと客が焼き芋を手に取っていきます。
購入した客:「ねっとりしていて、甘くておいしいです」「(Q.他の店でも買う?)ドン・キホーテに来た時だけ買っています。お値段がお安いということと、おいしいということです」「ホクホクして、腸の回りも良くなるんじゃないかって」
品種は、高い糖度とねっとりした食感が特徴の紅はるかで、1本258円で販売しています。
■「キュアリング」の秘密 倉庫を取材
安さもさることながら、人気の理由はその味です。おいしさには、ある秘密が…。
山下さん:「『キュアリング』という生産者の技術があって、おいしいサツマイモが届けてもらえている。『キュアリング』自体が紅はるかと相性がいいので」
「おいしさのカギを握る」というキュアリングの秘密を探るため、訪れたのは茨城県かすみがうら市にあるサツマイモ畑です。この畑で生産されたサツマイモは、ドン・キホーテの焼き芋の8割をまかなっているといいます。土から姿を現したのは、丸々と太った紅はるかです。
ひのでや代表取締役 瀧雄太さん:「サツマイモは、生もので傷んでくるんですけど、傷む原因は機械で収穫した時に付く、ちょっとした傷。こういうところから傷みが進行していくが、『キュアリング』という処理をすることで、人間でいうかさぶたにコルク層になってふさいでくれる」
一体、どんな処理が行われているのでしょうか。キュアリングが行われているサツマイモを保管する倉庫に案内してもらいました。
カゴいっぱいに詰め込まれたサツマイモがうず高く積みあがったその様は、まさに「サツマイモの山」。
瀧さん:「『キュアリング』は、この中を温度30℃以上、湿度90%以上にする。その状態にして72時間。扉を開放して、冷まして完成です」
キュアリングとは、倉庫内に蒸気を入れて3日間蒸すことです。イモの傷が自然に修復され、長期間の保存が可能になるといいます。その後、適温(13℃~15℃)で2カ月以上寝かせると、デンプンの糖化が進み、甘みが増すということです。
■「ドンキ流」甘い焼き芋の焼き方
こうして手間暇かけたサツマイモだけが、ドン・キホーテの店頭に並ぶのです。
なんと、ショーケースの真下で焼かれていたイモの焼き方もドンキ流です。通常30分で焼きあがるものを、低温で1時間半以上かけて焼くことで、より甘い焼き芋に仕上げているのです。
そんなドンキの焼き芋が、これからの時期はよりおいしく味わえるといいます。
山下さん:「(Q.焼き芋のおいしい時期は?)時間が経てば経つほど甘くなるんです。年を越す1月あたりから、紅はるかのねっとりとした甘さ、これが強く出てきます。甘さと食感のバランスが一番いいのが1月ごろ」
(「グッド!モーニング」2023年11月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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