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【トー横でまん延】オーバードーズ高校生は「女性が多い」「大人不在の時間長い」「誰にも相談できない」との調査…伊沢拓司・若新雄純と考える【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
歌舞伎町のトー横でまん延するオーバードーズ(薬の過剰摂取)…
高校生に聞いてみると
「学校とか勉強についていけなくなった時の現実逃避」
「幻覚が見える お菓子降ってくる」
若者のオーバードーズ、薬の過剰摂取について詳しく見ていきます。
■「嫌なことが忘れられる」「SNSで見てハマった」
上村彩子キャスター:
まずは、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部が高校生に行ったアンケートです。「市販薬の乱用経験はありますか?」という問いに対して、高校生の約60人に1人が「ある」と回答しました。これは高校生全体の1.57%にあたり、大麻の使用率のおよそ10倍という数字です。
では、なぜ市販薬の過剰摂取をしてしまうのでしょうか?理由を見てみますと…
「オーバードーズしてたら嫌なことが忘れられる」
「死にたかったから」
という声が聞かれました。
では、過剰摂取をするようになったきっかけは…
「“ぐっすり眠れる”と友人から教わった」
「SNSでオーバードーズしている人を見てハマった」
など、きっかけは身近なところにあるということがわかります。
そして、市販薬の過剰摂取経験のある高校生の特徴もまとめられているので見てみましょう。
▼男性より女性が多い
▼睡眠時間が短い
▼インターネットの使用時間が長い
▼誰にも相談できない
▼大人不在で過ごす時間が長い
など、社会的に孤立している共通項があるとまとめられています。
ホラン千秋キャスター:
市販薬であるが故に、手に入りやすいという点もある。じゃあ手に入りづらくすればいいのか?というと、そうではない、根本的な課題がこの問題の中にはありそうですよね。
■ODの背景に「人の時間を奪っちゃいけない」→「相談できない」風潮?
伊沢拓司さん:
最近は薬局でもかなり聞かれるようになり、そこで止めることも大事な一方で、やっぱり根本原因。
不安とか、眠れないとか、頼れる人がいない…というのがなくならないと、「OD(オーバードーズ)ではない何か」に逃げてしまう可能性もあります。最近は、“大麻グミ”の話もありましたが、そういった逃げ道がどんどん見つかってしまうことを考えると、社会全体で若者を支えていくというのが解決策として必要にはなってきますよね。
ホランキャスター:
若新さんは若者と交流する機会も大変多いと思いますが、どう捉えてますでしょうか?
慶応大学特任准教授/プロデューサー 若新雄純さん:
「誰にも相談できない」っていうのは結構大きな問題で、議論すべきかなと思っていて。別に相談したところで、解決策がもらえるわけじゃなくても、僕らは誰かに自分の状況を話すことで、頼れる人がいるとか、自分の置かれてる状態について冷静になれたりするという効果を持っている。人間には自己治癒力みたいなものがあると言われているけれど、現代は相談するときに、「人の時間をあんまり奪っちゃいけない」「人に迷惑をかけちゃいけない」みたいなことをやたら言われるじゃないですか。
そうなると、自分で市販の薬を過剰摂取するっていうのは、ある意味、人の時間を奪わず自己完結しようというような態度でもあると思うんですよ。
人間というのは、何かを割り切った単純な存在ではないので、時には相談し合ったり、お互い時間を与え合って、必要最低限、迷惑を掛け合うっていう生き物だと僕は思っている。他者との繋がりをもう少しちゃんと見直した方がいいと思います。
井上貴博キャスター:
相談できないのって今に始まったことじゃなくて、昔からあること。孤立感があったり、社会との接点がない人は、悪いものだとわかっていても、薬で誰かと繋がれる。一体感や連帯感に流れてしまう。相談できる大人もいない。相談所は増えているけれども、そこは信用できない場合、何が具体的に必要だと思いますか。
伊沢さん:
最初はまず「信頼感作り」をしないとダメですね。学校は教員多忙化もあって、先生がまず信じられない大人であるとか、家庭という閉じ込められた環境の中で、数少ない大人のサンプルである父親や母親を信じられないと、いつの間にか大人全体を信じられないというところに広がってしまうことはある。
大きな相談窓口やフリースクール、ケアの場など「より前に」、まず身近な大人の数が増えることで、大人の信頼感の回復をしていくことも大事です。
あとは、一応ガイドラインがあるはずなのに、芸能人の薬物の話になると、注射や薬の映像が出てくる。あれを見てフラッシュバックする人もいれば、あれを見て薬物のトリガーが入っちゃう人もいるので、メディアの報じ方も、ちょっとマイルドにしていかないといけないと感じます。その二つは外部要因として大きいのかなと思いますね。
■10代の薬物「市販薬」2014年はゼロだったが今は65.2%
上村キャスター:
続いて薬物依存で治療中の10代の若者が、主な原因になった薬物の割合です。市販薬は2014年はゼロだったのが、2年ごとにどんどん増えていき、2022年は65.2%となっているんです。
では、なぜ市販薬の割合…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231122-6122964)
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