“イセエビ泥棒”復興目指す港で続発 10kg根こそぎも…「命がけの漁なのに」漁師憤り(2023年11月20日)

“イセエビ泥棒”復興目指す港で続発 10kg根こそぎも…「命がけの漁なのに」漁師憤り(2023年11月20日)

“イセエビ泥棒”復興目指す港で続発 10kg根こそぎも…「命がけの漁なのに」漁師憤り(2023年11月20日)

 おととし起きた土石流災害からの復興を目指す、静岡県の伊豆山港でイセエビの盗難が相次ぎ、漁師が怒りの声を上げています。

■伊豆山港 漁は去年再開

 静岡県熱海市の飲食店。地元でとれた魚介類を提供している店「貴美の浜焼き」の看板メニューは、今が旬のイセエビを使った料理です。

 鈴木宏店長:「お待たせしました。こちら熱海でとれたイセエビの鬼瓦焼きでございます」

 イセエビが水揚げされる熱海市の伊豆山港はおととし、土石流災害に見舞われ、船を出せなくなる被害に遭いました。去年、ようやく漁が再開しましたが、復興に向けた取り組みは続いています。

■10kgイセエビ盗まれ…漁師憤り

 その伊豆山港では今、新たな問題が起きています。

 漁師 川口勝美さん:「4つ(イセエビのカゴを)ぶらさげてあって、1つだけなくて。あげたら中身がなかった。カゴをあげると防波堤が濡れるから形跡が残るが、(盗まれたのは)1個のカゴだけだった」

 先月15日、出荷のために保管していたおよそ5キロのイセエビが何者かによって盗まれました。

 さらに別の漁師も被害に遭いました。今月5日、カゴに入れていた、およそ10キロのイセエビを盗まれてしまいました。

 漁師 金子友一さん:「イセエビ網漁って危険な網なので、波の荒い台風の中の時もあるので、そういう時は命がけでやるような漁。がくぜんとする気持ちの方が強い、発見した時は。やっぱり生活の糧なので」

 なぜ今、イセエビの盗難が多発しているのでしょうか。漁に密着すると、その理由が見えてきました。

■不漁で価格高騰してるため狙われた?

 土石流災害からの復興が進む熱海市の伊豆山港では、先月からイセエビの盗難事件が相次いでいます。地元の漁師は、憤りを隠せません。

 伊豆山漁業会 松本早人代表:「やっと復興の兆しというか、復旧してきて、この伊豆山が落ち着いてきた時に、港でイセエビ泥棒みたいなのがいたりすると、やっぱり悔しいし精神的にも疲れる」

 イセエビ漁の出航は朝4時。漁は、先がほとんど見通せない中で行われます。

 松本代表:「(Q.結構かかっている?)例年よりは少ない」「(Q.少ないなか、盗難があるとさらに腹立たしい?)そうですね。自分たちが一生懸命危ない思いをしながらとってきた品物がとられるというのは(許せない)」

 伊豆山港では、去年の半数ほどしかイセエビがとれていないと言います。漁師たちは、漁獲量が減って価格が高騰しているため、狙われているのではないかとみています。

 警察は捜査を進めるとともに、夜間のパトロールを強化しています。

(「グッド!モーニング」2023年11月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事