繰り返し使える“ゴミにならない”ミツロウラップ「大きな社会問題と捉えなくても、暮らしが快適になる」【SDGs】|TBS NEWS DIG
宮城県丸森町に「ごみにならない」食品ラップを手作りする女性がいます。きっかけとなったのは、地域で使い道に困っていた「ミツバチの巣」でした。
宮城県丸森町の小さな工房で作業に打ち込む山下久美さん。布に塗っているこの黄色い液体。
工房 マメムギモリノナカ 代表・山下久美さん
「これがミツロウです」
ミツバチが巣をつくるために分泌する「ミツロウ」。山下さんはこのミツロウを活用し、食品用のラップを作っています。
山下久美さん
「ミツロウは、リップクリームとかハンドクリームとか保湿剤として使われるものなので、すごくしっとりした感触で、野菜を包むと乾燥から守ってくれる」
手の熱で柔らかくなるのが特徴で、野菜やおにぎりを包んだり、器の蓋としても使えます。プラスチックのラップとの大きな違いは「ごみが出ない」こと。
山下久美さん
「半年から1年ぐらいは繰り返し洗って使うことができる。最後は土に埋めると還る。全部、自然素材で作られているので、ごみになることがない」
4年前、仙台から移住した山下さん。丸森ならではの商品を作りたいと、注目したのがミツロウでした。
石塚養蜂園のスタッフ
「無駄巣という部分、これをミツロウラップ用に提供している」
地元の養蜂園で年間100キロほど採れるミツロウ。有効活用できないか、提供先を探していました。
山下久美さん
「海外では(ミツロウラップが)結構使われているけれど、日本ではあまり流通していないので、これであれば新しくやれるんじゃないかと」
セラピストの経験を持つ山下さん。ミツロウでクリームを作るなど使い慣れていたこともあり、ラップを作ろうと考えたのです。
地元の養蜂園の協力を得て完成したのが「tsutsumi」。デザインにも「丸森らしさ」を取り入れました。
山下久美さん
「(丸森の)自然のモチーフだったり、カヌーで遊んだのでカヌーの柄を使ってみようとか、地域の人にデザインをしてもらったり、ここにいるからこそ生まれたものがあるかもしれない」
ミツロウラップを知ってもらおうと、町外のイベントにも参加しています。
山下久美さん
「手の熱で溶けてピタッと密着するんです。良かったらやってみてください」
イベントに訪れた人
「初めて見た。すごく便利で、普段すぐラップを使うけれど、これだと繰り返し使える」
山下久美さん
「大きな社会問題と捉えなくても、自分個人の生活の中で考えて、暮らしが快適になる」
地元の魅力的な自然資源を広めたい。山下さんは丸森から発信を続けます。
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