インフル患者ピーク時の5倍 2種類の“株”流行…2回感染も(2023年10月26日)

インフル患者ピーク時の5倍 2種類の“株”流行…2回感染も(2023年10月26日)

インフル患者ピーク時の5倍 2種類の“株”流行…2回感染も(2023年10月26日)

 流行が続く東京都の季節性インフルエンザの患者数が先週に比べて大幅に増加したことが分かりました。都内の診療所では2カ月の間に2回感染する人も。流行の要因には2つの株が影響しているといいます。

■インフルエンザ 学級閉鎖相次ぐ

 普段は活気にあふれるはずの教室。26日は静寂に包まれます。

 墨田区立吾嬬第二中学校 駒田るみ子校長:「本校では、今週火曜日の午後から1年生、3年生の2クラスずつ、合計4クラスが学級閉鎖を行っている」

 東京・墨田区にある中学校、25日までは9学級中4学級が、今は2学級がインフルエンザにより学級閉鎖になっています。

 インフルエンザは例年12月から3月にかけて流行しますが、東京都では今年すでに31の保健所のうち23で注意報レベル、1つの保健所で警報レベルとなっています。

 墨田区立吾嬬第二中学校 駒田るみ子校長:「40年くらいこの仕事をしているが、10月にこんな形で学級閉鎖を行うのは初めてのこと」

 3年生にとっては受験に向けた大事な時期です。

 墨田区立吾嬬第二中学校 駒田るみ子校長:「今週は、本来3年生は三者面談の進路相談をしている期間。それができない生徒もいて、それが少しずれ込んでしまう」

 ただ、教訓も生かされています。

 墨田区立吾嬬第二中学校 駒田るみ子校長:「コロナによって私たちがスキルを身に付けた部分。日々の健康観察やうがい手洗いの励行、換気をする、マスクをする。このようなことが非常に役立っている」

 医師は今年のインフルエンザの傾向に危機感を募らせています。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「9月が328人、10月24日までに586人。例年の一番ピークになる1月、2月よりはるかに多い患者数」

 2つの株が同時に流行する非常事態が…。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「私たちが経験したことない形の流行パターンです」

■インフル患者 ピーク時の5倍

 26日朝、都内のクリニック。待合室は患者であふれ返っていました。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「きのうから38℃ね。せき、鼻水ね」

 検査の結果が…。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「インフルエンザA型でした」
 患者:「インフルエンザはAとB、どちらが(症状)重いですか?」
 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「Aは症状強いですよ」

 例年より早い時期からインフルエンザの感染が拡大しています。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「残念ながらインフルエンザでした」

■2種類の“株”流行 2回感染も

 この診療所では今月の24日までの患者が586人、これは例年の冬のピーク時の5倍を超える数です。現在、流行しているインフルエンザA型は2種類あります。A型H1とA型H3です。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「H3が流行して途切れることなくH1が増えてきた。この1から2カ月の間に2回インフルエンザA型になる人もいる」

 2つが同時に流行し、短期間に2度感染する事態も起きているのです。去年の冬の流行株、A型H3が収束しないまま今も蔓延(まんえん)。そこへ新たにA型H1がはやり始めたためです。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「私たちが経験したことない形の流行パターン」

 ただ、2つの株の症状に違いはなく通常の薬で治療できるといいます。今後は冬にかけてさらに流行する可能性があります。

 大川こども&内科クリニック 大川洋二院長:「すでに前代未聞のことが起きているので予想はつかないが、恐らくB型が11月、12月に出る可能性もある。規則正しい生活をして基礎体力や免疫力を保つことが必要」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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