「クモの巣のようなトンネル歩いた」『ハマス』人質2人を新たに解放(2023年10月24日)

「クモの巣のようなトンネル歩いた」『ハマス』人質2人を新たに解放(2023年10月24日)

「クモの巣のようなトンネル歩いた」『ハマス』人質2人を新たに解放(2023年10月24日)

イスラム組織『ハマス』が、新たに人質2人を解放しました。

日本時間24日朝、ハマスがネット上に公開した映像。覆面の人物に手を引かれる女性2人。言葉を交わし、食べ物や飲み物を渡す様子も見えますが、音声は入っていません。

解放されたのは、ともにイスラエル人の高齢女性です。ハマスは、人道的配慮と健康状態を解放の理由としています。映像の中で一部、音声が残されている部分があります。女性が「シャローム」、「平和」を意味するあいさつの言葉を口にします。

エジプトとカタールが仲介した今回の人質解放。エジプトとガザの境界、ラファ検問所で解放されたそうです。その後、テルアビブの病院に搬送され、家族らとの再会を果たしています。

一夜明け、1人が報道陣の取材に答えました。
ヨチェベド・リフシッツさん(85):「トンネルに着くまで、数キロ、湿った土の地面を歩きました。地下トンネルは無数で、クモの巣のように広がっていました。自分がいたところには5人がいて、見張りの人間がいました。丁寧に扱われました。女性にとって必要なものはすべてあった。トイレ掃除も、きちんとしていました。用意ができていたようでした。長い間、準備していたようです。男女にとって必要なものを、すべて用意していました。(Q.ハマスに『シャローム』と声をかけた理由は)優しく扱ってくれたから」

ただ、夫は、まだ人質に取られたままです。真実を語れるわけではないかもしれません。

残る人質は220人。50人が解放される可能性があるとの情報も流れていましたが、交渉は暗礁に乗り上げています。原因は、ガザ地区への燃料の供給をめぐる駆け引きです。

ラファ検問所からガザ地区に物資が3日連続で入っているものの、その中に燃料が含まれていたことは、一度もありません。ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、ハマス側は「燃料を含む人道支援の継続的な提供」を要求。それと交換で、多くの人質を解放するとしているそうです。しかし、イスラエル側は、燃料の供給を一切拒否しています。
イスラエル首相府・レゲブ上級顧問:「燃料は入れません。政府の決定です。ハマスが燃料を奪い、ロケット弾に使用して、イスラエル市民の殺害に使われるからです」

燃料が尽きかけ、病院も限界に来ています。
アル・シファ病院の外科医:「停電の頻度と時間が、ここ数日、長くなっています。電気が止まれば、病院は墓地と化します。深い傷を負って、人工呼吸器に頼っている患者が150人います」

水資源が乏しいガザでは、海水を淡水化する装置が、飲み水の貴重な供給源の一つとなっていました。これを動かすのにも燃料が必要です。
国連パレスチナ難民救済事業機関・アルリファイ氏:「医療は崩壊の一歩手前で、燃料が必要です。水と食料と同じくらい差し迫っています」

カタールで交渉に当たっているハマスの幹部は、こう話します。
ハマス前指導者・マシャル氏:「ネタニヤフ首相や欧米諸国が人質を解放させたいなら、イスラエルの攻撃をやめさせるべきです。虐殺を止め、毎日起きている戦争犯罪をやめさせるべきです」

一方、アメリカのバイデン大統領です。
アメリカ・バイデン大統領:「(Q.人質解放と停戦を取引することに賛成か)まずは人質解放で、交渉はその後です」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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