「タクシーが来ない!」観光地でも悲鳴 神奈川でライドシェアの検討はじまる(2023年10月22日)
■インバウンド回復も観光地で「タクシー来ない!」の悲鳴
インバウンドが回復し、にぎわいを見せる観光地。そんななか、今“問題”となっているのが…。
タクシーを待つイタリア人観光客:「タクシー待ち1時間は長すぎる!」
タクシーを待つ観光客:「(タクシーが)少しでも増えたらもっと観光の時間とか色んな所に行ける」
タクシーを待つ地元住民:「いつもそう!(タクシー)来ないです!30分くらいは待つ。困っちゃうの!家へ帰るのに歩いて帰った方が早いけど、足が悪いからここで待ってるの」
深刻なタクシードライバー不足。全国のタクシー会社で働く運転手は、コロナ禍前と比べ、20%以上も減少する一方で、増え続ける外国人観光客。
さらなるドライバー不足が懸念されるなか…今、注目されているのが…「ライドシェア」。「ライドシェア」とはアメリカのウーバーなど、一般のドライバーが自家用車を使って有料で乗客を送迎するサービス。日本では、いわゆる“白タク”と呼ばれ、法律で認められていません。
■「神奈川版ライドシェア」の検討はじまる
こうしたなか、20日、神奈川県庁で行われたのが「神奈川版ライドシェア検討会議」。
神奈川県 黒岩祐治知事:「『神奈川版ライドシェア』をタクシー業界の皆さんと一緒につくっていくという、そんなことができれば新たなモデルになる」
第1回目の会議には三浦市のタクシー会社が出席。
安全面の配慮から運転手となる人の面接や研修をタクシー会社が担当することや、使用する車両をタクシー会社が認定するなどの案が話し合われましたが、事業者からは懸念の声も。
京急三崎タクシー 阿部正浩常務取締役:「二種免許を持ってない人を使うにあたって、あまりにも私どもの責任が大きくなる」
いづみタクシー 八木達也代表取締役:「ライドシェアがビジネスとして成り立っていくのか、その地域の隣の横須賀でも逗子市でも全然事情が違うことなので」
三浦市が抱える事情とは。
いづみタクシー 小橋正幸三崎営業所長:「こちらとこちらの車両は今使っていない車両です」
創業83年の「いづみタクシー」。現在、17台のタクシーを所有していますが、うち5台は稼働していない状況です。
理由はドライバー不足。その影響で去年7月まで行っていた午前2時までの営業は現在、午後7時までに短縮。さらに10年ほど新人ドライバーが入らず、平均年齢は60歳を超えています。背景には観光地とは違った事情が。
■三浦市のタクシー不足 観光地とは違った「背景」が…
三浦市ではそもそもタクシーの需要が減少。経営戦略上、タクシーの台数を調整してきた経緯があります。ただ住民の生活にも影響が。
三浦市民:「タクシープールに行ってもその乗り場にもいない。夏場は死にそうです。長い時には40分、50分待ちますから」
影響は飲食店でも…。
三崎港蔵 森大樹店長:「(お客さんが)帰りたい時にタクシーが見つからなくて帰れない。(観光客の方は)皆さん驚かれますね。タクシーがないとかあり得ないですもんね。(ライドシェアについて)結構、期待できますよね」
“交通の空白”を埋める手段として、期待の声も高い「ライドシェア」ですが、タクシー会社とはどう連携したら良いのでしょうか。
会議に出席していた八木社長にその考えを聞いてみました。
いづみタクシー 八木達也代表取締役:「利用者と運転者両方の安全があって初めて運行ができると思っておりますので」「(Q.どういう方法だったら一歩前進になり得る?)タクシーが余っているのでその車両を一般ドライバーに使ってもらって、タクシーの設備は機能しますのでそれが一番導入しやすいと思う。市民の皆さんもウィンウィンウィンということであれば問題ないと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く