#shorts 「我々は魂と血をガザに捧げる」…高まる反米・反イスラエル感情 イスラム諸国でデモ

#shorts  「我々は魂と血をガザに捧げる」…高まる反米・反イスラエル感情 イスラム諸国でデモ

#shorts 「我々は魂と血をガザに捧げる」…高まる反米・反イスラエル感情 イスラム諸国でデモ

イスラエル軍は、イスラム組織「ハマス」が実効支配するパレスチナ自治区・ガザのキャンプで、ハマスの最高司令官を殺害したと主張する映像を公開しました。

■真っ向から食い違う…双方の主張

 空爆で猛烈な爆煙に包まれるビル。爆発の威力で倒壊する様子が分かります。

 イスラエル軍は10月17日、ハマスの軍事部門最高司令官、アイマン・ノファル氏を殺害したと主張する映像を公開しました。

 ハマス側もイスラエル軍の空爆でノファル氏が殺害されたことを認めていて、双方の緊張がますます高まっています。

 ハマスの声明:「500人が犠牲になった。シオニスト(イスラエル政府)による大虐殺だ」

 ネタニヤフ首相の声明:「全世界が知るべきだ。ガザの病院を攻撃したのは、ガザの野蛮なテロリストたちであり、イスラエル国防軍ではない」

 双方の主張は、真っ向から食い違います。

■犠牲者の多くは…女性や子ども

 現地の10月17日午後6時59分に起きた、ガザ地区北部のアル・アハリ病院での惨劇。近くの病院には、次々と救急車が到着し、ひっきりなしに負傷者が担ぎ込まれました。

 ガザ地区の保健省は死者471人、負傷者314人のうち重体28人と発表しました。犠牲者の多くは、女性や子どもだったということです。

 当時、病院にいた医師はこう話します。

 病院にいた医師:「一瞬にして、病院内は死者と負傷者と泣き叫ぶ人でいっぱいになりました。助けようとしたが、医療従事者が少なくて、生きていた負傷者が亡くなってしまいました」

■イスラエル軍 “証拠映像”公開も

 イスラエルによる“虐殺”だとするハマスに対して、イスラエル軍は、ハマスと共闘するイスラム過激派組織「イスラム聖戦」の誤射だと主張しました。

 イスラエル軍 ハガリ報道官:「病院での爆発は『イスラム聖戦』のロケット弾の“誤射”によるものです」

 その根拠だとする映像も公開しました。

 撮影されたのは、病院への攻撃と同じ時刻です。ロケット弾とされる光が上空で小さな爆発を起こします。すると直後に地上でも、大爆発が起きました。ここがアル・アハリ病院だったとしています。

 さらに、イスラエル軍が傍受したハマス隊員同士の音声も公開しました。

 ハマス隊員(1):「イスラム聖戦のミサイルと言われている」
 ハマス隊員(2):「我々からってこと?」
 ハマス隊員(1):「そうらしい」「彼らは病院の裏から発射したそうだ」
 ハマス隊員(2):「そうなのか?」
 ハマス隊員(1):「病院の裏の墓地から発射しようとしたが、失敗して病院に落下したようだ」

■ハマス最高指導者 “呼び掛け”も

 一方、ハマスはこう主張しています。

 ハマスの声明:「イスラム聖戦は『占領軍の主張は虚偽だ』と言って否定している。(イスラエルは)パレスチナ人に対する犯罪を転嫁し、アメリカの支援を受けてパレスチナ人に対する侵略を続けている」

 ハマスの最高指導者はこう呼び掛けています。

 イスマイル・ハニヤ氏:「アラブおよびイスラムの国々の国民全体に、虐殺、野蛮、犯罪に対する抗議のため、今すぐに立ち上がるよう呼び掛ける」

■バイデン大統領 病院爆発に「憤り」

 アメリカのバイデン大統領が、イスラエルへ向かうことを決めた直後に起きたガザ地区の病院の惨劇。ネタニヤフ首相との会談後、イスラエル支持を改めて表明しました。

 バイデン大統領:「私たちはハマスを排除するために援助する」

 病院の爆発については、こう話しました。

 バイデン大統領:「きのう、ガザの病院で起きた甚大な人命の被害に、深い憤りと悲しみを覚えています。本日、分析された情報によると、この攻撃はガザで活動しているテロ組織のロケット弾の失敗で引き起こされたようだ」

 根拠については、「米国防総省のデータを見た」と説明しました。

■“反イスラエル”デモが各地で…

 イスラエル周辺のイスラム諸国では、反アメリカ・反イスラエル感情が高まっています。

 デモ:「抵抗者のために声を上げろ!」

 バイデン大統領の訪問がキャンセルになったヨルダンの首都アンマン。イスラエル大使館前は、治安部隊が出動する事態になりました。

 レバノンでは、アメリカ大使館前に人々が集まりました。ここでも治安部隊が出動し、放水や催涙ガスを浴びせました。

 デモ:「我々は魂と血をガザに捧げる」

 トルコでも、イランでも、チュニジアでも同じような光景が見られました。

■国連「戦闘中断」 米国の拒否権で否決

 国連では10月18日、安全保障理事会の緊急公開会合を開き、ガザの人道状況の改善を目指し、大規模戦闘の「一時停止」を要請する決議案を採決。12カ国が賛成しましたが、常任理事国のアメリカが拒否権を行使したため否決されました。

 拒否権行使の理由について、アメリカの国連大使は「決議案はイスラエルの自衛権に言及しておらず失望した」と述べました。

(「グッド!モーニング」2023年10月19日放送分より)/a>

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