「指名NG&優先リスト」を作成 ジャニーズの会見運営会社が謝罪 専門家は…(2023年10月5日)
ジャニーズ事務所の会見を運営していた会社が一部の記者に質問させないようにする「指名NGリスト」を作成していたことが分かりました。会見を運営していたFTIコンサルティングがコメントを出し、謝罪しました。
■ジャニーズの会見運営会社が謝罪
FTIコンサルティングの拠点はアメリカ・ワシントンのビジネス街の一角にあるビルに入っています。フロアへのアクセスはできませんでしたが、取材に対してメールで「日本法人への確認が必要だ」と回答しています。5日、その日本法人が「NGリスト」を作成したことを認め、謝罪しました。
「NGリスト」を作成したFTIコンサルティング:「資料は限られた会場使用時間の中で会見の円滑な運営準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもので、ジャニーズ事務所様は作成や運営スタッフへの共有を含め一切、関与しておりません。なお、実際の会見の進行においては、こうした資料にかかわらず、登壇者、司会者の判断のもと、幅広い媒体の記者の皆様にご質問頂くこととし、貴重なご意見を頂戴したところです。関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしましたことを心より深くおわび申し上げます」
2日、ジャニーズ事務所の会見でのことでした。スタッフの手に持たれている資料。顔写真が並んでいるようにも見えます。司会など会見の運営を委託されていたコンサルティング会社が一部の記者を質疑応答で指名しないようにするNGリストを作っていたことが4日に分かりました。
関係者によりますと、NGリストには新聞社の記者など複数人が顔写真付きで載っていたというのです。逆に優先的に質問を指名する記者のリストもあったといいます。ジャニーズ事務所は4日、テレビ朝日の取材に対して関与を否定しました。
ジャニーズ事務所のコメント:「PR会社が作成したと言われる顔写真が入った書類を私たちは誰も見ておりません。会見前々日の会議で本件について打ち合わせが行われた際、媒体リストを持ってこられて、そこにNGと書いてあったので、井ノ原が『これどういう意味ですか?絶対当てないと駄目ですよ』と言いました。するとPR会社が『では前半ではなく後半で当てるようにします』と答えました。今回、流出した資料は弊社の関係者は誰も関与しておりません。見てもおりません」
関係者によりますと、リストは先月7日に行われた1回目の会見の内容をもとに作成されたとみられます。1回目の会見は時間制限を設けずに質疑応答が行われたために、4時間以上も続きました。
一方、2日の2回目の会見は2時間までと制限され、質問は1社1問とされたのです。
記者:「東山さん前回…」
司会:「すみません、1社1問でお願いします。発言を求められてないので、ちょっと静かにお願いします」
記者:「当てていただけないんでしょうか?」
司会:「発言なさったんで、他の方いきます」
記者:「発言してないです。どういうことですか?」
「FTI」の関係者によりますと、当日にNGリストを持っていたのは数人で、司会者と東山社長たち登壇者はNGリストの紙を持っていなかったとのことです。
■専門家「一般的に用意しない」
企業の危機管理に詳しい専門家は、こう指摘します。
企業の危機管理に詳しい紀藤正樹弁護士:「(NGリストは)一般的には用意しないと思う。記者を通じて国民の疑問に答えるということをやっている。そこで質問者をNGとそうでない人を分けるのは、言いたいことだけをしゃべる記者会見ということになる」
また、1社1問や時間制限があったことについても…。
企業の危機管理に詳しい紀藤正樹弁護士:「1社1問とNGリストと時間制限、3点セットが加わることによって、最初から意図的に不公平な記者会見、つまりジャニーズ事務所側から見て有利な記者会見を最初から計画してたんじゃないかという疑いが出てきた。PR会社が従来の記者会見、つまり映画とかドラマとか、そういうような記者会見と同じレベルで考えていた。不祥事対応としては、かなり最悪の事態だと思う」
■社名変更前にファン「寂しい」
5日はファンが見守るなか、17日の社名変更を前にジャニーズ事務所の看板の取り外し作業が始まりました。
ファン:「心機一転して良いかと思った。今後に期待というか」
台湾から3日間の滞在で日本に来たというファンは…。
台湾から来たファン:「嵐とか好きだった。ずーっと」「(Q.涙、流していたが?)寂しいから。20年好きだから、ジャニーズ。看板がないのでほんとに寂しい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く