ライオンに襲われベテラン飼育員死亡 扉閉まらず“一緒の檻”に 東北サファリパーク【もっと知りたい!】(2023年9月29日)

ライオンに襲われベテラン飼育員死亡 扉閉まらず“一緒の檻”に 東北サファリパーク【もっと知りたい!】(2023年9月29日)

ライオンに襲われベテラン飼育員死亡 扉閉まらず“一緒の檻”に 東北サファリパーク【もっと知りたい!】(2023年9月29日)

 福島県の「東北サファリパーク」で、ベテランの飼育員がライオンの檻(おり)の中で血を流した状態で見つかり、その後死亡しました。防犯カメラには、ライオンが檻の中に飼育員を引きずって行く様子が映っていました。

■ベテラン飼育員 ライオンに身体中かまれ…

 通報(28日午後3時半ごろ):「50代の従業員が檻の中で倒れている」

 消防に通報があったのは、28日午後3時半ごろ。事故があったのは、福島県二本松市にある放し飼いの動物を間近で楽しめる人気の動物園「東北サファリパーク」です。

 ライオンの檻の中で倒れていたのは、27年目のベテラン飼育員・加藤健一さん(53)。加藤さんは首など体中にかまれたような痕があり、意識不明の状態で病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。

 東北サファリパーク 熊久保勅近副社長:「亡くなられた加藤飼育員、ご家族に大変申し訳ありませんでした。会社としてこのような事故になってしまったこと、大変重く受け止めております」

 東北サファリパークによりますと、加藤さんを襲ったのはメスのライオン。ライオンは日中、放し飼いのエリアで過ごし、午後3時半の最終入園を終えると、飼育員が檻の中で餌(えさ)を与えることになっています。

 熊久保副社長によりますと、ライオンの檻の手前には飼育員の作業スペースがあり、鉄製の扉は南京錠と鎖で二重にロックされています。

 本来は飼育員が檻に餌を置き扉をロックした後、反対側の扉からライオンが入ってくるため、飼育員とライオンが同じスペースにいることはありません。

■手違いで扉閉まらず…一緒の檻は「致命的」

 では、なぜ一緒にいるはずのない人とライオンが同じ檻の中にいたのでしょうか。

 熊久保副社長:「本来だったらすぐ(扉を)閉めるはずなんですが、何かの手違いで閉まっていなかった」

 ライオンの檻に設置された監視カメラには、事故当時の状況が記録されていました。

 熊久保副社長:「(ライオンが)入ってきた瞬間に、本人が気づいたようなんですよ。扉が閉まっていないことに。本人はすぐ閉めに行ったようなんですが、ライオンの方が早くて、そのまま中に(引きずり込まれた)」

 何らかの理由で、扉が開いていたため襲われたとみられています。

 ライオンを飼育する別の動物園の園長は、次のように話します。

 宇都宮動物園 荒井賢治園長:「野生動物なので、人に懐くことは絶対にないと思っていますから、常に怖い状態ですよね。餌とかをくれれば、担当者に甘えるようなしぐさはするが、一緒の檻の中に入って何かをするということは絶対にない。致命的になりますよね」

 事故を受けて、東北サファリパークは臨時休園を決めました。再開のめどは立っていません。

 警察は、事故の原因を捜査しています。

(「グッド!モーニング」2023年9月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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