断食闘争は疑惑逃れ?“対日強硬”最大野党トップに逮捕状審査 日韓関係にも影響か(2023年9月26日)
『国軍の日』を前に26日、ソウル中心部で10年ぶりの軍事パレードが行われました。
『国軍の日』になった10月1日は、朝鮮戦争で劣勢だった韓国軍が38度線を突破し、反撃を開始した日です。就任から1年半になろうとする尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の安全保障への姿勢も示されました。
韓国・尹錫悦大統領:「わが国民は、北朝鮮の共産勢力、その追従勢力による偽の平和に決して惑わされません。北朝鮮が核を使用したら、韓米同盟の圧倒的な対応力でもって、北朝鮮政権を終焉させます」
北朝鮮に対し、強硬路線を貫く尹大統領。その尹大統領に、大統領選で僅差で敗れた最大野党『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)代表が、逮捕されるかどうかの瀬戸際に立たされています。
李代表は26日、令状審査のため、ソウル中央地裁に出頭しました。
尹政権への批判を掲げ、8月末から“断食闘争”を仕掛けた李代表。金泳三(キム・ヨンサム)元大統領や、金大中(キム・デジュン)元大統領なども時の政権に対し、ハンガーストライキを行ってきました。強い抗議の意思は、市民の共感を呼んでいました。しかし、今回は、一部の熱狂的な支持者を除き、冷ややかでした。
韓国SNSから:「断食で何かアピールしようという発想自体、理解できない」「李在明の断食は、本当に何の意味もない行動」
韓国メディアによりますと、李代表は、いま、北朝鮮への総額約12億円の不正送金や、宅地開発をめぐる背任容疑に問われています。
検察は、今月18日に逮捕状を請求。同じ日、ハンストを行っていた李代表は、体調が悪化したとして、突如、入院しました。
入院から3日後、国会では、党から造反も出たため、逮捕同意案が可決。裁判所では、逮捕するかどうか、審査が続いています。
李代表の“逮捕”をめぐる動きは、日本との関係に影響が出てくるかもしれません。北朝鮮に対し、融和政策を取るなどする左派の大統領が誕生すれば、再び、歴史問題などで蒸し返される可能性があるからです。
ソウル支局・井上敦支局長:「焦点は、来年春の総選挙です。逮捕となれば、選挙を前に、大量の造反者を出した野党の空中分解もあり得る一方、 低支持率の尹政権と与党が“大物の逮捕”を勝利に結びつけられかは不透明です。仮に、与党が総選挙で勝てなければ、春以降も野党優勢の“ねじれ国会”が続くこととなり、 国政運営で苦戦を強いられる尹大統領のレームダック化は避けられません。そうなると、次の大統領選挙で、日本にとっては悪夢の“左派への政権交代”が現実味を帯びてきます。今夜の司法判断が、今後の日韓関係と地域の安全保障にも影響を与える分岐点となりそうです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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