“過去最悪ペース”で人的被害…猛暑も関係?相次ぐ“クマ出没”の背景は(2023年9月25日)

“過去最悪ペース”で人的被害…猛暑も関係?相次ぐ“クマ出没”の背景は(2023年9月25日)

“過去最悪ペース”で人的被害…猛暑も関係?相次ぐ“クマ出没”の背景は(2023年9月25日)

全国各地で相次ぐ、クマの人的被害は“過去最悪ペース”となっています。ツキノワグマに襲われた人は、分かっているだけで少なくとも56人に上ります。

最近、クマがとにかく人前に現れてきています。本州で多いのは青森県・秋田県など、東北地方。そして、東京。新潟県もよく目撃されています。

新潟でクマに遭遇した人:「バンというすごい音で、孫娘が振り返ったらクマと目と目があった。それで『ぎゃー』って」

このクマは2時間以上も居座りました。

一方、ヒグマが住む北海道。札幌市内の小学校では25日朝、見守り登校が行われ、目撃情報のあった高校と大学が臨時休校となりました。午後、その休校となっていた大学のキャンパス内で、ヒグマが駆除されました。

冬眠前の9~10月は、各地で注意報が出されるほど、頻繁に出没が確認されます。札幌市内で4月から目撃されたヒグマは99件。「鳴き声を聴いた」「足跡を発見した」という情報を入れると150件を超えます。

住民:「共存しなさいというけど、クマとは自然の中で共存できない」

人目を気にしなくなったクマ達。専門家が指摘する原因の一つは、猛暑とエサ不足の関係です。

『酪農学園大学』佐藤喜和教授:「夏がこれまでよりも少しずつ暖かくなることで、夏場に食べるような草が枯れている状況に徐々になっていく。逆に、秋に熟す木の実は、なかなか寒くならないので、熟し始めるのが遅くなっていく。クマにとって厳しい季節が長くなる」

また、ヒグマに関しては、駆除がうまくいっていないという現実も関係しているようです。

佐藤喜和教授:「10年前と比べると、じわじわと生息数自体も増えている。数が増えると分布が広がって、より人の生活圏に近い森にまで、クマが暮らすようになっている。人の近くに生きているクマの方が、よりたくさん経験しますので、なかには人を見ても逃げなくなっちゃう個体も出てくるのかなと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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