「こわい、この授乳室」道の駅で設置始まる“段ボール授乳室”に賛否、鍵がない&屋根もない…【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「こわい、この授乳室」道の駅で設置始まる“段ボール授乳室”に賛否、鍵がない&屋根もない…【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「こわい、この授乳室」道の駅で設置始まる“段ボール授乳室”に賛否、鍵がない&屋根もない…【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

道の駅に設置された授乳室に賛否の声です。授乳室は段ボール製で「こわい、この授乳室」など、厳しい意見も寄せられています。

■参考価格4万9000円 テーブルやビラがある場所に設置された「段ボール授乳室」

山内あゆキャスター:
設置されたのは島根・松江市の道の駅「秋鹿なぎさ公園」の中にある施設の1階「情報コーナー」です。
テーブルやビラなどがある場所に設置されています。
この「段ボール授乳室」は、日本道路建設業協会から寄贈されたもので、9月19日に設置されました。

なぜ設置されるようになったのか、どんな製品なのか、もう少し詳しく見ていきます。

作ったのは広島県の紙製品の会社「板野紙工」です。

●板野紙工が作った「ダンボール授乳室」(2コマ型)は、少し奥行きがある感じで、参考価格ですが4万9000円ということです。
●強化段ボールが使用されているので丈夫だそうです。
●ちょっと汚れても軽い水拭きができるくらい丈夫なものだということです。
●イベント・災害のときに体育館などに簡単に設置することができます。
●全部で重さ20kgで、軽いんです。
●第16回ひろしまグッドデザイン賞も受賞しています。

■鍵がない&屋根もない

山内キャスター:
では実際にどんな大きさなのか、コンピューターで再現してみました。
高さ約2m、間口約1m、奥行き約2mです。
入口はカーテンなんです。鍵がかからないのが少し心配かもしれません。
カーテンを開けると、ちょうど授乳するのに便利な大きめの椅子が設置してあります。

ただ、もう1か所気になるところがあるんです。
上から見ると、天井が抜けているんです。
風通しはいいかもしれませんが、置く場所によっては階段の上から、2階から見えてしまうかという心配もあるのが、この段ボール製の授乳室なんです。

■産婦人科医の宋美玄さん「めっちゃ段ボールやな」

山内キャスター:
まずは第一印象、いかがですか。

日比麻音子キャスター:
この道の駅において、常設という形でこれを選んでるということですか。

山内キャスター:
そうですね。

産婦人科医 宋美玄さん:
やはり授乳は突然しないといけなかったりして、授乳ケープなどを持ち歩くんですけど、プライバシーを守れるスペースがあるというの自体はいいとは思います。

ただ第一印象として「めっちゃ段ボールやな」と。なんかもうちょっと色を塗ったり、模様など、なんかちょっとみすぼらしさが…。

井上貴博キャスター:
外観ということですか。

産婦人科医 宋美玄さん:
そうですね。

井上キャスター:
もうちょっとコストをかけて見た目を、と?

産婦人科医 宋美玄さん:
ちょっと白っぽく塗るだけでも(印象が違う)。(今の見た目は)「めっちゃ段ボール」という感じがします。

日比キャスター:
突然必要で、急ぎでの利用の場合なら、まだ何となくわかる。
(授乳)場所がないということは、本当に事前に調べていかなければいけなかったりというのは本当に大変ですし、もうそもそも数が少ないというのもありますし。

井上キャスター:
課題・問題はあるんだろうと思いました。着想・アイディアは悪くないのではないかと思ったんですが、天井をつけると照明が必要になったり、あとは換気や燃えるなど、いろいろ悩まれたのかなとは思いました。

■「シャワー室のにおいが気になって」撤去された簡易的な授乳スペース

山内キャスター:
まさに本当に意見がわかれるところなんですが、設置されたのには理由があったんです。

この道の駅「秋鹿なぎさ公園」には、これまで授乳室がありませんでした。代わりにシャワー室併設の更衣室に、簡易的な授乳スペースを設置していたんです。

ただ利用者からは、「シャワー室のにおいが気になって使いたくない」ということで、利用者は少なく、2年前に撤去されました。

道の駅 秋鹿なぎさ公園 久保川将 園長
「その後利用者から授乳室を求める声があったが設置する場所がなく困っていた」

実は調べてみますと、道の駅自体にベビーコーナー設置されているところは大変少ないのです。

〈道の駅 ベビーコーナー設置率〉
・2019年度 4%
・2025年度の国交省の目標 50%超
※国交省 資料より

日比キャスター:
2019年度で、たったの4%なんですか。

山内キャスター:
授乳スペース、オムツ替えの場所などが本当に設置されていないんですね。これを重く見た国は2025年度までに50%以上にしようという目標を立てています。
ただやはりスペースなどに限りがありますので、常設のきっちりとした鍵のかかるスペースを作るのは難しいですよね。

日本道路建設業協会が協力をして、3年間で150か所に『段ボール授乳室』を寄贈する予定になっているとのことで、各地に設置を始めているそうです。やむにやまれない状況もあったということなんです。

■常設を目指すも場所・大きさ・デザインに課題

井上キャスター:
災害時に避難所などではとてもいいと思いますけど、これと同じものを常設で、普段の生活に取り入れると…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230922-6111299)

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