インフルエンザ 9月に入り急増 コロナと同時感染で重症化率↑(2023年9月18日)

インフルエンザ 9月に入り急増 コロナと同時感染で重症化率↑(2023年9月18日)

インフルエンザ 9月に入り急増 コロナと同時感染で重症化率↑(2023年9月18日)

 新型コロナ第9波への警戒感が高まるなか、今、季節外れのインフルエンザに感染する例が相次いでいます。そして、これによって学級閉鎖も拡大しています。

■学級閉鎖が拡大&薬不足も発生

 発熱外来を受診した7歳の男の子。前日に熱が出て、せきもひどいといいます。検査の結果が…。

 院長:「インフルエンザAが確認されました」

 9月に入ってインフルエンザの感染が急増しているといいます。この病院の陽性者の多くが小学生から高校生です。

 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「9月になって爆発的に増えたのは明らかに学校内の感染。(おととい)コロナ患者が3人に対して、インフルエンザの患者が6人と逆転した」

 インフルエンザによる学級閉鎖も相次いでいます。都内の学校では今月3日までの1週間はわずか1校でしたが、その翌週には53校にまで拡大。全国で報告された患者の数も3週連続で増加しています。子どもの感染により、家庭内で感染が広がることも心配されます。

 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「薬が不足しているので、感染したら治せばいいやと思っても『せき止め』が手に入らないことが起こっている」

■コロナと同時感染で重症化率↑

 本来は冬場にピークを迎えるインフルエンザ。なぜ、季節外れの9月に流行しているのでしょうか。暑さが関係しているのではないかといいます。

 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「8月は非常に暑かったのでエアコンで暑さ対策をしていました。その分、換気が不良になっている。旅行や帰省でインフルエンザの感染者数は減ることはなく徐々に増えている。そんななか、夏休みが明けて爆発的に増えた」

 また、コロナ禍はインフルエンザの流行がなく、免疫力が低下していたことがインフルエンザの流行を後押ししたといいます。

 一方で、コロナの感染も拡大しています。全国の感染者数は今月4日から10日までの1週間で、医療機関1カ所あたりの平均が20.19人。新たな変異株「エリス」が猛威を振るい、第9波を迎えています。そうしたなか…。

 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「(他院で)同時感染を確認したケースが近日あった。同時に感染すると、重症化率と死亡率が高いことが分かっている」

■「“同時”の可能性を考え検査を」

 インフルエンザとコロナ。死亡率も高くなるという「ダブル感染」。しかも、その診察には落とし穴が潜んでいました。新型コロナの感染が高い水準で続くなか、季節外れのインフルエンザの感染も拡大。ダブル感染するケースもあり、慎重な検査が必要だと医師は訴えます。

 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「コロナだけ診断してインフルエンザは単独の(検査)キットが売っていないこともあり、どうしても検査がおろそかにされがちだが、実は同時感染していて、非常に治りが悪かったり重症化したりする。同時感染の可能性を考えてきちんとしつこく調べないと見逃してしまう。検査の結果が出たら受診して治療薬で早期に回復を目指す」

 何よりダブル感染を防ぐために混雑した場所でマスクをすること。家では手洗いうがい、換気が大切です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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