北朝鮮の動きに中国は警戒? 金正恩総書記のロシア訪問は「冷戦時代の対立が再現」と指摘も|TBS NEWS DIG
ロシア滞在4日目の北朝鮮の金正恩総書記。きょうは戦闘機の製造工場を視察しました。軍事面での連携を2か国がアピールする中、この動きを静観する形の中国の出方が注目されています。
ロシアの戦闘機についての説明を熱心に聞く北朝鮮の金正恩総書記。滞在4日目のきょうは極東ハバロフスク地方にあるスホイ戦闘機の製造工場を視察しました。このあとには原子力潜水艦などを保有する「ロシア太平洋艦隊」も視察する予定で、“軍事的連携の強化”に向けた動きを活発化させています。
これに対し米韓は…
米国務省 ジェンキンス次官
「ロシアが北朝鮮の違法な核弾道ミサイル計画を助長すること、北朝鮮がロシアのウクライナの不法な戦争を支援することにどう対処するか話し合いました」
韓国外務省 チャン・ホジン第1次官
「ロシアは非拡散体制創設の当事者であり、安保理常任理事国の一員として責任を持って行動すべきです」
ロシアと北朝鮮の接近を「拡大抑止上の懸念」と捉え、対応について協議しました。
一方、北朝鮮の最大の「後ろ盾」のはずの中国は今回の事態をどう見ているのか。
中国外務省 毛寧報道官
「北朝鮮指導者のロシア訪問は朝ロの間のことです」
と、静観する姿勢を強調しましたが、プーチン大統領と金総書記が会談した13日には早速、中国の外務次官がロシア大使と協議。
また、王毅政治局員兼外相も18日にロシアを訪れ、ラブロフ外相と会談する予定で、北朝鮮の動きをめぐり神経を尖らせているようにもみえます。
JNNの取材に対し日中外交筋は…
日中外交筋
「中国としてはロシアと北朝鮮が軍事的協力を強化することにより、日米韓の結束が強まってほしくない。内心不快に思っている可能性があります」
また、国際社会で「新冷戦に反対」するという立場を示してきた中国にとって、ロシア・北朝鮮と一体のように捉えられるのは避けたい考えとみられます。
今回の金総書記のロシア訪問は日本を含む東アジア情勢にどのような影響を与えるのか。専門家は…
聖学院大学 宮本悟 教授
「日本海でロシアと北朝鮮、ロシアと北朝鮮、中国の軍事演習が行われる(可能性がある)」
直接的には、漁船の安全や日本海の防衛に関わりますが、中ロの協力関係に北朝鮮が加わることで皮肉にも、中国が望まない「冷戦時代の陣営対立が再現することになる」と指摘しました。
来月にはプーチン大統領の中国訪問が計画されていて、また、北朝鮮の要人が訪中する可能性もある中、今後、中国がどのような舵取りを進めるのか注目されます。
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