ハロウィンは「渋谷に来ないで」異例の呼び掛け…背景に“路上飲み”“外国人急増”(2023年9月12日)
「渋谷はハロウィンイベントの会場ではありません」
「ハロウィンの渋谷はゴミ箱でも、ナンパ場でも、灰皿でもありません」
こうしたメッセージを東京・渋谷の街なかに掲げることが発表されました。ハロウィンまでは、まだ1カ月半以上あるなかで、異例の呼び掛けとなりました。
渋谷では12日夜、区などがパトロールを行いました。特に問題となっているのが“路上飲酒”です。地元の商店街によりますと、路上飲みをする外国人観光客が、去年よりも増えているといいます。
アメリカから来日:「アメリカでは路上で飲むことができない。ここは路上で飲める。カッコイイ。自制できていれば良いでしょう?」
来月末にハロウィンを控え、高まる危機感。渋谷区の長谷部健区長は12日に会見し「渋谷に来ないでほしい」と訴えました。
渋谷区 長谷部区長:「あえて強く言うならば、ハロウィン目的でハロウィン期間に渋谷駅周辺に来ないでほしい。コロナ前以上に『路上飲酒』が渋谷に根付いてしまったのも大きな要因」
これほど早くハロウィンに向けた会見を行ったのは初めて。踏み込んだ言葉には、強い危機感があります。
2018年には、暴徒化した集団が軽トラックを横転させた事件も起きました。今年は、より多くの人が街にやって来る可能性が指摘されています。新型コロナが5類になって初めてのハロウィンであること。そして、訪日外国人観光客が、2カ月連続で200万人を超えているためです。
渋谷と同じように外国人観光客が多く集まる、韓国・梨泰院(イテウォン)では去年、雑踏事故が発生しています。
渋谷区 長谷部区長:「ハロウィンにむけて、飲酒を起因としたトラブルにも非常に危機感を抱いている。渋谷のハロウィンの場合は、大量のごみ、逮捕者まで出るトラブル、人命に関わるような危険という、通常のオーバーツーリズムよりも、さらに深刻と捉える」
区では、2019年に条例を制定していて、ハロウィンの時期、渋谷駅周辺での路上飲みは今年も禁止です。さらに、新たな対策として、仮装を撮影するために立ち止まらないよう、警備することも検討中です。
海外から来た人にハロウィンについて聞いてみると…。
ドイツから来た人:「トラブルとか、ちょっと怖いですけど(ハロウィンは)魅力的かも。友だちと散歩したいと思います。みんなのコスプレを見たい」
一方で、地元の店からは、より踏み込んだ対策を求める声が出ています。
『ワインバーhiro』居川俊郎オーナー:「電車も制限したらいい。(Q.電車を止めてほしいのは)(ハロウィン目的の人を)来させないようにするには」
センター街では、店前の備品を壊される被害も出ています。「関所を設け、通行料を取れば、マナー違反の人が減るかも」と、半ば本気で話す店主もいました。
『金伝丸』古川潤也店主:「(ハロウィンは)お店として売り上げが下がるので『来ないでほしい』より『会場を作ってほしい』のが率直な意見」
12日も街を見回っていた、渋谷センター商店街振興組合・鈴木達治理事長は、こう話します。
鈴木理事長:「街としては被害がものすごいので、なんとか自分たちの店は自分たちで守るという対策をする状況」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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