東山新社長「人類史上最も愚かな事件」 ジャニーズ事務所が性加害認める 救済補償へ【もっと知りたい!】(2023年9月8日)

東山新社長「人類史上最も愚かな事件」 ジャニーズ事務所が性加害認める 救済補償へ【もっと知りたい!】(2023年9月8日)

東山新社長「人類史上最も愚かな事件」 ジャニーズ事務所が性加害認める 救済補償へ【もっと知りたい!】(2023年9月8日)

 ジャニーズ事務所は、創業者のジャニー喜多川氏の性加害行為を認め、藤島ジュリー景子社長(57)の辞任と東山紀之氏(56)の社長就任を発表しました。東山新社長は「人類史上、最も愚かな事件」とジャニー氏を批判し、被害者の救済補償に取り組む姿勢を示しました。

■東山氏「人類史上最も愚かな事件」

 7日午後2時、注目の会見には国内外から300人の報道陣が集まりました。被害にあった当事者たちも会見を見守ります。

 当事者の会・石丸志門副代表:「事実認定・謝罪・救済の3点セット。ジャニーズ事務所主導で担ってもらえるか」

 会見に臨んだのは、社長を辞任した藤島氏、新たに社長に就任した東山氏。そして、子会社の社長として若手育成に携わる井ノ原快彦氏(47)です。

 藤島氏:「ジャニー喜多川に性加害はあったと認識。被害者の皆さまに心よりおわび申し上げます。私、藤島ジュリー景子は提言を真摯に受け止め、9月5日をもって経営責任をとり、代表取締役社長を引責辞任しました」

 性加害の事実を初めて認めたジャニーズ事務所。

 東山氏:「新しく事務所の代表となった東山紀之です。まずは喜多川氏の加害を認め謝罪します。今後はこの事実に真摯に向き合うため、私は年内をもって表舞台から引退します。今後は人生を懸けて、この問題に取り組んでいく覚悟です」
 
 東山氏をトップとする新体制で、数百人にも及ぶ可能性がある被害者と向き合っていくことになります。
 
 東山氏:「被害者の方々の救済・補償に誠心誠意取り組んでいくこと。それこそがすべての出発点だと考えています。双方の理解を深めるためにも意見交換するという意味でも、会うことは大事だと思っています」

 東山新社長は、第三者を含めた委員会を設置したうえで、法を超えた補償をしていきたいと強調しました。

 藤島氏:「皆さんの補償、金銭的なことだけではなく、心のケアを含めて、ある程度大丈夫と思ってもらえる時は、私の引き際だと思っています」

 藤島氏は代表取締役にとどまり、被害者への補償や救済などの業務のみを行うと強調しました。

 東山氏:「たくさんの人を巻き込んで迷惑をかけて、結果あの方は誰も幸せにはしなかった。人類史上、最も愚かな事件だと思います」

■ジャニー氏による性加害 認識はあった?

 2人にとっては憧れであり、遊び友達のようだった喜多川氏。性加害の認識はあったのでしょうか。

 東山氏:「恥ずかしながらなにもできず。何の行動もしていませんでした。ただ噂としては聞いていました」

 当事者の会 石丸氏:「噂…」

 東山氏:「私自身は被害を受けたことがなく、先輩・後輩たちからの相談もなかったので。自ら行動することはできずにいました。(当時)絶対的な存在がおりましたので、風通しがよかったかと言われれば、悪かった」

 井ノ原氏:「僕は小学校6年生のころにジャニーズ事務所に入りました。周りも仲間たちもそうなのかなと噂はしていた。言い訳になるかもしれませんけど、なんだかえたいの知れない、それに触れてはいけない空気はありました。でも、僕らの関心事は、もっと踊りがうまくなりたい。デビューしたい。そういう気持ちの方が強かったように思います」

■どうなる? メディアとの関係・社名

 質問は、メディアとの関係性にも及びました。

 東山氏:「メディアの方たちとの対話は必要だと思う。深いところは分かりませんが。うちの事務所がすべてが悪いんだと思う」「(Q.ぜひここで今改めて忖度(そんたく)圧力は必要ないと明言を)必要ないと思っています」

 井ノ原氏:「『何でこうなの?』って言ったら、『昔、ジャニーさんがこう言ったから』『メリーさんがこう言ったから』。それをきちんと守ってきた昔タイプのスタッフがいたのも事実。『何で?変えようよ』と毎日言っています。『忖度なくします』と言っても、急になくなるものではない。皆さんの問題でもある。一緒に考えていく問題でもある。そこらへんはご協力いただきたい」

 「ジャニーズ」という社名については、次のように述べました。

 東山氏:「これだけの犯罪ですから、(社名を)引き続き名乗るべきか。創業者の名前であり、何より大事なのは、これまでタレントが培ってきたエネルギー、プライドだと思う。」「(Q.下手をしたら、数千人を不幸のどん底にたたき落としてきた。その方の名前を今後も冠するのは余りにも常識外れでは?)おっしゃる通り。ただ、やはり僕らはファンに支えられているものですから、今後はそういうイメージを払拭できるほど。みんな一丸となって頑張っていくべきと今は判断」

 ジャニーズファン(20代):「(Q.今回、社名は変わらないが?)ジャニーズには生まれた時からなじみがある。変わっちゃうのは悲しい」

■被害を訴え続けた当事者たち…どう見た?

 ジャニーズ事務所が性加害の事実を認めたことで、東京海上日動は所属タレントとの契約解除を検討、ギネス・ワールド・レコーズは「ジャニー喜多川氏に関する記録を公式サイトより削除した」と発表しました。

 会見で改めてジャニー氏について聞かれると、次のように述べました。

 東山氏:「自分の根本にあったものが、すべてなくなった思い。自分の人生の中でも、これほどの落胆はなかった。ましてやそれを隠蔽(いんぺい)していた。生きてる意味とかも含めて本当に考えました。やっていることは鬼畜の所業だと。今は愛情はほとんどありません」

 井ノ原氏:「小学生の時にジャニーズに入りまして、たくさんの仲間に出会えたこと。非常に感謝しています。なんてことをしてくれたんだといい加減にしてほしい。なんでしっかり落とし前をつけて天国に行かなかっ…天国に行けてるのかどうかも分かりません」

 藤島氏:「ジャニーのことを(元副社長)メリーが守りすぎた。そういう会話をしてこなかった。本当に情けない話です」

 ジャニーズ事務所の会見を開き、被害を訴え続けた当事者たちはどう見たのでしょうか。

 当事者の会 石丸氏:「弊会が繰り返し申し上げて参りました事実認定と謝罪と救済。この3点セットについては認められました。その点において喜ばしく思います」

 当事者の会 平本淳也代表:「東山さんと井ノ原さんが仮に(性加害を)知らなかった。それは知らなかったなら仕方ないとは済まない。今、そこを責め込んでとがめる。前に向きたいがために、今その気持ちは抑えます」

 ジャニーズファン(50代):「親御さんとしては心配なんだと思う。これからは安心してお任せができる事務所になってほしい」

■来月1日 副社長人事など発表予定

 会見の最後には、ファンや所属タレントへの思いも口にしました。

 東山氏:「過去は変えられない。その信頼を再び勝ち取るのは至難の業だと思っています。まずは努力を続けること。それしかないのかなと思う」

 井ノ原氏:「僕はタレントと社長としての立場で聞いていました。とても複雑です。権力だったり、風通しの話もありましたが。たくさんの大人たちの目で見つめていきたい」

 藤島氏:「変わらず私どものタレントを応援してくださっているファンの皆様には、本当に感謝の気持ちしかございません。本当にご理解いただきたいことは、みんながそういうことがあって、今スターになってるわけではなく、1人ずつのタレントが本当に努力して。そして、それぞれの地位を勝ち取っているので。そこだけは本当に失望していただきたくないですし、誤解もしていただきたくないですし。安心してこれからも応援してやっていただきたいと心から思う」

 ジャニーズ事務所は、来月1日に東山社長を支える副社長人事など新体制を発表する予定です。

(「グッド!モーニング」2023年9月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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