“天然の避暑地”今夏30℃超なし…夕食はアツアツおでん “夏限定”釧路に移住者増【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月6日)

“天然の避暑地”今夏30℃超なし…夕食はアツアツおでん “夏限定”釧路に移住者増【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月6日)

“天然の避暑地”今夏30℃超なし…夕食はアツアツおでん “夏限定”釧路に移住者増【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月6日)

 9月に入っても、厳しい暑さが続いています。5日の東京都内では35.6℃を記録し、猛暑日となりました。

 そんななか、番組はこれまでに「千葉・勝浦」「茨城・北茨城」「静岡・富士宮」「長野・木曽町」と4回、涼しい場所を紹介してきましたが、視聴者から“涼しい街”について新たな連絡がありました。

 “今年の涼しい街Final”です。現地を取材しました。

■きのうも猛暑…各地で危険残暑

 ギラギラと照り付ける、灼熱(しゃくねつ)の太陽。5日の埼玉県熊谷市の最高気温は36.2℃。また年間の猛暑日記録を更新しました。

 全国で最も暑かったのは、群馬県桐生市で37.4℃です。

 東京都内も猛暑日に…。5日午後2時の東京・有楽町では、手元の温度計は36℃を示し、日差しがジリジリと照り付けていました。

 9月に入っても、全国各地で危険な暑さが続いています。

 20代:「暑い…9月に思えないです。残暑とかじゃない、まだ夏です」

 70代:「もう暑くて目が回りそう。クーラーないと死んじゃいそう…」

■霧の街「釧路」は天然の避暑地?

 エアコンが手放せない厳しい暑さが続くなか、番組はこれまでに、100年以上猛暑日を記録していない千葉県勝浦市など、これまで4回「涼しい街」をとりあげてきましたが、番組を見た視聴者から“新たな情報”がありました。

 番組に連絡をくれた 都内在住(50代):「主人の転勤で単身赴任だったんですけど。たまに遊びに行っていたんですけど。夏とかに(現地で)マンションを借りていたんですけど、扇風機もエアコンもなかったです。半袖じゃいられないくらい涼しかったです。飛行機だと多分1時間40分」「(Q.その涼しい場所はどちら?)釧路です」

 「釧路」と言えば、玉川徹もこれまでに…。

 玉川(先月30日放送):「北海道もぜひ」

 玉川(7月放送):「釧路に引き付けられているんですよ」

 “涼しい街2023Final”は、北海道東部に位置する「釧路」です。

 大自然が広がる、圧巻の光景。日本最大の湿原と、壮大な蛇行河川が訪れる人を魅了する「釧路湿原」。国立公園に指定され、特別天然記念物「タンチョウ」などが生息し、カヌーなども楽しめます。

 自然やアクティビティーだけでなく、海の幸がふんだんに乗った海鮮など、食べ物も魅力の一つです。

 そして釧路と言えば、街を包み込む霧。そして海の上にも、海霧。

 釧路地方気象台によると、南からの暖かく湿った空気が冷たい千島海流に冷やされて霧が発生し、釧路地方に流れ込むため釧路は“霧の街”とも呼ばれ、“天然の避暑地”になっているというのです。

 この夏、異例の危険な暑さに見舞われている北海道。8月中に最も高かった気温は、札幌で36.3℃、北見で37.1℃などとなっています。

 しかし、釧路は最も高い時でも29.7℃と、30℃を下回る涼しさです。

■夏なのに暖房器具 ホームセンター「8月から問い合わせ↑」

 視聴者から連絡を受けた取材班は5日、早速「釧路」へ向かいました。

 北海道・釧路空港に到着すると、午前10時ごろの温度は19.4℃。東京都心の温度計と比べると、およそ17℃も低いことが分かります。

 サーモカメラで見てみると、周りは「真っ青」です。齋藤リポーターの体だけ赤くなっています。

 5日の最高気温は23.9℃。釧路は1910年の観測開始以来、30℃以上の真夏日を「15回」しか記録しておらず、今年も“真夏日”はありません。

 釧路市民:「クーラーついてない。東京じゃ(暑くて)暮らせない。脱水状態になって死ぬかもしれない」

 釧路市民:「暑いということはないもんですからね」「(Q.本当にクーラーない?)ないです。隣の家もないですし、この辺はほとんど…」

 エアコンではなく、部屋にあったのは、煙突付きの灯油ストーブです。

 さらに、市内のホームセンターを訪ねると…。

 DCM星が浦店 辻章洋店長:「(Q.これ暖房器具?)はい。8月の頭から、もうお盆前には、お客様からの問い合わせも増えている」「(Q.エアコンはどこに?)あっ、はい」

 入り口の暖房コーナーから、歩くこと“およそ1分”。エアコンコーナーは、店の一番奥の方にありました。

 辻店長:「売れないですね。まだまだエアコンの普及は進んでいないのかなと」

■エアコン・扇風機「なくて快適」

 市の中心部から車で北におよそ20分。観光名所の釧路湿原です。そこでサーモカメラをあててみると、湿原の方は22.7℃あたりを示しています。やはり温度は低いです。

 市内では、長袖を着ている観光客が多く目立ちます。

 首都圏からの観光客:「半袖・半ズボンで来ちゃったんですけど、それだと寒すぎて、今カーディガンを着ている」

 首都圏からの観光客:「寒いからこれ(カニ汁)で温まります。はあ~おいしい。だしがきいていて…」

 夜になると、「釧路赤ちょうちん横丁」では午後6時半をまわり、結構お客さんが入っています。

 店には、アツアツのおでん。中には焼酎を“お湯割り”で飲むお客さんもいます。

 客:「ドア開けて換気扇回しちゃえば涼しいですからね。快適ですよ。エアコンもなくて、扇風機もなくて」

■“夏限定”移住者増「今も暖房使ってる」

 この涼しさを求めて、中高年を中心に“夏限定”の移住者が増えているといいます。

 兵庫県神戸市から来た武藤さん夫婦は、7月~今月末までの日程で、釧路市のマンスリーマンションに滞在しています。

 夫 弘之さん(78):「初めは1カ月くらいだったけど快適なのでね、(滞在期間が)長くなってる。(限定移住を始めてから)5年くらいですかね」「(Q.これは暖房?)暖房が入っています。朝とか明け方にちょっと寒い時があるので」「(Q.暖房は今使っている?)使っている。暖かい方が快適なので、スイッチを入れてます。そりゃ東京より(約)10℃毎日低いわけですからね」

 部屋には暖房、さらに寝室には…。

 弘之さん:「寒かったら困るのでお布団を。毛布とかタオルケットでは寒くなる時があるので置いてある」「(Q.これないと寒い?)寒い」

 5日午後3時すぎ、上着を抱え散歩に出かける武藤さん。15分後には寒くなり上着を羽織り始めます。

 夕食の買い出しにスーパーへ。手に取ったのは「おでん」です。

 妻 美也子さん(77):「おでんにしようと思う。もう、おでんの季節なんだもん。厚揚げを追加で…こんにゃくも…」

 スーパーには「鍋スープ大集合!」など、この時期にしては早すぎるような文字の数々が…。

 鍋いっぱいに入った“アツアツのおでん”。冷えたのか、暖房を入れての夕食です。

 弘之さん:「おでん、いただきます。うん、おいしい。心も温まるし」

■釧路は「期待を裏切らない涼しさ」あり

 さすが、霧の街・釧路。市も“涼しさ”を前面に押し出しています。

 釧路市総合政策部 金子寛子さん:「最近は北海道でも30℃を超えるのが普通になってきています。そのなかで釧路は『期待を裏切らない涼しさ』があります」

 市では、地元の不動産業者と連携して物件情報を提供。「涼しいところで滞在したい」という問い合わせは年々増えているといいます。なかには夏だけの移住を始めて10年以上という常連さんもいるといいます。

 北海道の統計によると、体験移住の利用者数では釧路市が12年連続で1位に輝いています。

 人気の理由として、釧路湿原や阿寒湖など大自然が感じられ、日帰り観光ができるのも魅力だといいます。

 弘之さん:「なんといっても釧路は涼しいのが売りですから。釧路独特の霧も出たりするけど」

 美也子さん:「住んでみたら色々魅力があるのが分かってきたので」

 弘之さん:「最適です」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年9月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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