訪日観光客に異変 ツアーの一部でキャンセルも…中国反発 処理水放出から約1週間(2023年8月30日)
福島第一原発の処理水の海洋放出から、まもなく1週間。中国が反発を強めるなか、訪日観光客に異変が起きている。29日、斉藤鉄夫国土交通大臣は、訪日ツアーの一部でキャンセルが出ていることを明らかにした。
■大阪 中国の観光客から一部ホテルなどにキャンセル
斉藤大臣:「飲食の安全性やツアーの延期・中止の可能性などに関する問い合わせがあったと、回答するケースがありました。一方、顧客からの問い合わせの数は多くない、あるいは問い合わせはないと、回答するケースもございました」
福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、中国は日本からの水産物の輸入を全面停止している。
このことは、観光客にも影響を与えているのか。大阪では…。
大阪観光局 溝畑宏理事長:「中国において、訪日向けの旅行会社の広告が今、ほとんどNGになっております。どれくらい具体的な影響が出るかについては、まだまだ予断を許さない状況です」
大阪観光局は先週末以降、中国の観光客から一部のホテルなどにキャンセルが入っていることを明らかにした。
溝畑理事長:「長期の影響があるかというと、私は経済という大きな枠組みで見た時、それほど大きな影響は出ない」
■高市大臣「経済的な威圧」 WTOへの提訴など検討へ
こうしたなか、高市早苗経済安全保障担当大臣は29日、輸入禁止措置を取る中国に対し、こう述べた。
高市大臣:「何らかの形で対抗措置を考えておく、検討しておく段階には入っている」
高市大臣は中国の対応について、「経済的な威圧」と批判した。
そのうえで、外交ルートでの抗議や申し入れが効果を発揮しなかった場合、WTO(世界貿易機関)への提訴など、何らかの措置を検討する段階に入ったと話した。
岸田文雄総理大臣は30日、総理官邸で西村康稔経済産業大臣らと福島県産のヒラメの刺し身などを食べて安全性をアピールする考えだ。
そして、31日には豊洲市場を訪れる方向で調整を進めている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年8月30日放送分より)
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