“SNSで手軽に”若年層に大麻拡大…日大アメフト部員4人に任意聴取 薬物との接点は(2023年8月23日)
2度目の家宅捜索が行われた22日、逮捕された北畠成文容疑者とは別の日本大学アメフト部員4人が、任意の聴取を受けていたことが分かりました。
北畠容疑者の供述:「大麻は4人の部員と一緒に吸った残り…」
捜査関係者によれば、北畠容疑者のスマートフォンには、他の部員との大麻に関するやり取りが残されていたといいます。22日の家宅捜索では、任意で聴取した部員らの部屋を調べましたが、大麻や薬物に関する物は見つかっていないということです。
部員たちに広がる大麻問題。去年、大麻のようなものを吸ったと自己申告した部員、北畠容疑者、そして22日に聴取を受けた4人。彼らと大麻とを結ぶ接点はどこにあったのでしょうか。
若い世代にとって今や大麻は身近なものになっています。
大学1年生:「周りでは聞いたことあります。先輩とか上の人からもらう人が多いと思う。(Q.大学生にとって大麻は)興味本位だと思う。たばことかと同じで、興味本位でやっちゃったみたいな。警察に見つかりそうになったら、ポイみたいな」
大学3年生:「ヒップホップとかレゲエとか海外の文化から入って、それが当たり前のイメージが強いので。それに流されてやっちゃうのかな」
警察庁によりますと、去年1年間に逮捕・書類送検された5342人のうち、20代以下は3765人で、7割を占めています。とりわけ20歳未満は5年間で2倍近くに増えています。
元麻薬取締官 高濱良次さん:「10代20代の大麻検挙者数は爆発的に増えている。我々の時代は、音楽家とか芸能人とか限られたエリアの人間だったが、全然違う現象になっている」
SNSを通じて、普通の若者が手軽に大麻を手に入れるようになったことが大きいといいます。SNSの投稿を見たことがあるという学生はこう話します。
高校生:「(Q.どう売り買いされる)X(Twitter)です。1g5000円」
実際に検索してみるとSNS上には「野菜」という大麻の隠語や絵文字があふれていました。売人を名乗る人物に連絡を取ると、匿名性の高いメッセージアプリに誘導されて取引するのが一般的だといいます。いわゆる“闇バイト”の募集と同じ手口です。
大麻の入手先はネット経由が3割以上を占めていて、そのほとんどがSNSとみられています。厚生労働省内では、対策の強化が進んでいるといいます。
元麻薬取締官 高濱良次さん:「SNSを専門にやる課があります。ネット上を絶えず見ている。チェックしながら売人の割り出しをやって、検挙に結び付ける」
世界の一部の国では、大麻の合法化や規制緩和が進んでいる現実もあります。タイでは、去年6月から医療目的での使用が認められています。
大麻ショップの店員:「主要商品は大麻です。全部で22種類あります」
娯楽目的の使用は認められていませんが…。
大麻ショップ店員:「客の99%が外国人です。(Q.日本人の客は)結構多いです。毎日来ます」
元麻薬取締官 高濱良次さん:「若者がこれだけ爆発的に増えたのは、大麻解禁の国があるという事実。無害だという誤った考えを若者がもつわけね。そういう理由から大麻に手を染めるようになった」
日本では大麻の所持は違法です。大麻には、うつ病などの精神障害が発症しやすくなるといった深刻な健康被害があり、また「ゲートウェイドラッグ」と呼ばれ、強い副作用がある薬物を使用する入口になるといいます。実際、日大アメフト部をめぐる事件では、大麻とみられる植物片だけでなく、覚醒剤成分を含む錠剤も押収されました。逮捕された部員は「もらった物」と供述しているといいます。
元麻薬取締官 高濱良次さん:「大麻以外に覚醒剤ということは、渡している相手は、渡すことによって彼らに覚醒剤を覚えさせて、販路を広げようとしていると思われます。そういう意味で大麻というのは恐ろしい薬物で、ゲートウェイドラッグと言われるゆえんです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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