「カミツキガメ」捕獲作戦に密着 印旛沼で田んぼの水抜け被害も 最新GPSでワナ設置【もっと知りたい!】(2023年8月18日)

「カミツキガメ」捕獲作戦に密着 印旛沼で田んぼの水抜け被害も 最新GPSでワナ設置【もっと知りたい!】(2023年8月18日)

「カミツキガメ」捕獲作戦に密着 印旛沼で田んぼの水抜け被害も 最新GPSでワナ設置【もっと知りたい!】(2023年8月18日)

 特定外来生物のカミツキガメが千葉県の印旛沼で急増しています。田んぼに穴を開けて、水が抜ける被害も出ています。捕獲作業に密着しました。

■GPSで確認しながら…ワナを設置

 鋭い口先に強靭(きょうじん)なあごを持ち、「カメ」というイメージとはかけ離れた素早いスピード。ひっくり返っても、強力に発達した首の筋肉で、すぐに起き上がります。

 千葉県北部の印旛沼で大量に発生しているカミツキガメは、北アメリカなどが原産です。1960年代以降、ペット用として輸入されるようになった後、面倒をみきれなくなったカメが放たれ、繁殖しました。

 繁殖力が強く、2005年に「特定外来生物」に指定され、輸入と飼育が原則禁止されました。

 千葉県は2007年から捕獲作業を始めていますが、去年は1651匹を捕獲しました。これまでに約1万6千匹を捕獲してきましたが、印旛沼周辺では未だに6500匹が生息しているとみられています。

 千葉県職員・今津健志さん:「においが強いもので、亀が食べるもの。サバの頭を餌(えさ)として使っている」

 この日は、専用のワナを田んぼの脇にある600メートルほどの水路に15カ所設置しました。長年の研究からカメがたくさんいるエリアを割り出し、その場所をGPSで確認しながらワナを配置するのです。

■印旛沼で続く「カミツキガメ」被害

 ワナ設置中にも、体長3センチほどのカミツキガメの赤ちゃんを発見しました。生後数カ月とみられています。

 赤ちゃんならカミツキガメもかわいいものですが、印旛沼周辺では被害に悩まされ続けてきました。

 地元農家・密本節夫さん:「音がするから、何だろうと思ったら」「(Q.これがカミツキガメ?)そう。機械で耕耘(こううん)していたら、ガツンって来るんだって。冬眠して出ると、空洞ができる。あんまりひどいと(田んぼの)水が抜けちゃう」

 地元住民:「出会ってしまったら、怖いなって」

■カミツキガメ ワナに掛かっている?

 ワナの設置から2日後…。

 今津さん:「条件的には、きのうから気温がかなりあがったので、カミツキガメがかなり動き出しているとは思う」

 変温動物のカミツキガメは水温・気温が高いほど動きが活発になり、ワナに掛かりやすくなるといいます。

 果たして、カミツキガメは掛かっているのでしょうか。

 次々とワナを引き上げていきます。ワナに掛かっていたのは、体長20センチ・オスのカミツキガメです。

 推定年齢は5歳。15個すべてのワナを回収したところ、合わせて3匹が入っていました。

 今津さん:「ほかのカメと比べて、腹側の甲羅がすごく小さい。背中側の甲羅とのつなぎ目がすごく小さくて、他のカメより足の可動範囲が広くて、足を動かしやすい」

 ひっくり返してみても、長い首と「動かしやすい」という4本の足で、すぐに元通りに。

■カミツキガメにキュウリを近付けると…

 では、かむ力はどれほどなのでしょうか。キュウリを近付けてみると…

 恐る恐る手を伸ばす武隈アナウンサーのキュウリ目掛けて、首を伸ばして、「パクッ」と食いちぎってしまいました。

 千葉県生物多様性センター 小野知樹室長:「昨年同時期に行った捕獲では6頭のカメが捕まりました。今回3頭ですので、半分の数になったが、まだまだカメがいるはず。積極的にカメを捕獲していきたいと思っています」

(「グッド!モーニング」2023年8月18日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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