台風の裏で“雨が降らない”新潟 土はひび割れ稲は枯れ…生活用水も節水呼び掛け(2023年8月16日)

台風の裏で“雨が降らない”新潟 土はひび割れ稲は枯れ…生活用水も節水呼び掛け(2023年8月16日)

台風の裏で“雨が降らない”新潟 土はひび割れ稲は枯れ…生活用水も節水呼び掛け(2023年8月16日)

台風や大雨による被害が各地で相次ぐ一方で、日本一のコメどころ新潟は、深刻な水不足に直面しています。

米ファーム斐太 阿部剛代表:「(Q.いま何の作業している)(田んぼに)水入れているところ、運んできて」

田んぼに水がないため、トラックで井戸水を運び、給水しています。実際に田んぼを見せてもらうと…。

阿部代表:「(Q.地面がひび割れていますね)カッサカサで、水気が全くない」

稲の状態は…。

阿部代表:「もう駄目なんです。つぶしてもらうと。何もないでしょ?(中身が)ある方は、何となくあります。(Q.全然膨らんでなくて中が空の状態になってる)はい」

もともと田んぼには近くの川から水を引いているのですが、用水路は干上がっていました。妙高市の雨量は、先月21日の梅雨明け以降14ミリ、平年の13%しか雨が降っていない状況です。東京ドーム28個分の広大な田んぼを持つ阿部さんの会社では、地下水を給水車にくみ、田んぼに運ぶ作業を午前5時~午後7時まで繰り返しているといいます。回数は60回に及びます。それでも場所によっては、もう厳しい田んぼもあるようです。

阿部代表:「(Q.この辺を復活させるのは)もうダメだと思います。ここはもう、がっかりですけど、しょうがないと思って。今年は収量がかなり落ちると思います。見た目1~2割くらいは落ちると思います。正常でも品質が落ちると思うので、厳しい状況には間違いない」

連日、猛暑が続く新潟県。台風7号が本州に近付きつつあった14日には、フェーン現象によって三条市で39.8度まで気温が上がりました。新潟市を例に見てみても、梅雨明け以降は晴天ばかりで、8月に入ってからは毎日のように猛暑日が続いています。この間、雨の量はゼロです。県内のいたるところで農家は水不足にあえいでいます。

事態打開のため、冬の間、路面に水を撒いて雪を解かすための設備を使い始めました。消雪パイプの水は地下水をくみ上げたもの。これを夏の間もコメ作りの水として使います。猛暑と渇水に苦しむ農家のギリギリの判断です。

花水農産 宮内賢一会長:「全然降らないですよ。(台風)6号も7号も全然降らない。待っていたんですけど、なかなか降らないもので。もうダメだというので、14日から県の許可をとりまして、水を何とかしようと」

妙高市の水源の6割を担う矢代川。市は、一部地域に節水を呼び掛けている状況です。

渡辺瑠海アナウンサー:「街中に発電機が設置されています。囲いの中を見てみると、ポンプで水がくみ上げられています。用水路の方を見ると、勢いよく水が流れています」

この水も、本来は消雪パイプ用の地下水。妙高市では、緊急的に飲み水にしようと準備を進めています。

妙高市上下水道局 松木博文局長:「いま必要水量は供給できてるんですが、予備水源も全部使っている状況ですので。これ以上、川の水が減りますと、厳しい状況になるということですので。緊急取水ですか、その方法を取ろうということです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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