被爆者認定されない「被爆体験者」の訴え 爆心地から40キロで認められる広島・8キロでも認められない長崎|TBS NEWS DIG

被爆者認定されない「被爆体験者」の訴え 爆心地から40キロで認められる広島・8キロでも認められない長崎|TBS NEWS DIG

被爆者認定されない「被爆体験者」の訴え 爆心地から40キロで認められる広島・8キロでも認められない長崎|TBS NEWS DIG

戦争の記憶を未来へつなぐNOWARプロジェクト「つなぐつながる」です。長崎には、被爆者とは別に「被爆体験者」と呼ばれている人達がいます。原爆が落とされて78年。残された最大の被爆者問題とも言われる「被爆体験者」とは?

広島・長崎。2つの被爆地にいま、大きな格差が生まれています。

「被爆体験者」。2002年に国が長崎原爆だけに作った制度です。爆心地から半径12キロのうち、被爆地に指定されていない地域にいたおよそ5000人がこう呼ばれており、被爆者への認定を求め続けています。

被爆体験者訴訟原告団長 岩永千代子さん(87)
「『原爆の病気やけんね』-亡くなった人の思いが伝わりますか?」

行政区分を元に指定された東西7キロ・南北12キロの被爆地域。せめて半径12キロの同心円に是正してほしいとの声を受け、作り出されたのが「被爆体験者」です。

「放射能の影響はない」とされ、原爆に起因する「精神疾患」に医療費が助成されています。

被爆体験者 鶴武さん
「情けない。病気も今まで相当してきました」

爆心地から8.3キロ。被爆体験者区域の「間の瀬」地区にいた鶴武さん(86)です。間の瀬では、多くの住民が「原爆の後、黒い雨を浴び、健康影響が出た」と訴えてきました。

被爆体験者 鶴武さん
「真っ黒汚れて、まとわりつくようなベタベタ(した雨が降った)。姉の愛子(当時11才)、腫れてしまった-首もお腹も。27歳の時にこの世を去っていきました」

原爆と一緒に投下された落下傘付き計測器「ラジオゾンデ」は、灰や塵と一緒に爆心地東の被爆体験者区域に落下しました。

被爆体験者 林田富雄さん(84)
「燃えかすが(風に乗って)来た。灰の山、農作物は灰の山。『黒い雨(が降った)』と言いよるでしょ、広島。長崎も一緒ですよ」

広島では「放射線の影響を否定できない」とする判決を機に、昨年度から被爆未指定地域で黒い雨にあった人が、遠くは40キロ離れていても被爆者と認められるようになりました。40キロで認められる広島、8キロでも認められない長崎。

再三にわたる要望を受け、国は先月、国立祈念館で所蔵する「被爆体験記」およそ12万件の調査に着手しました。救済条件とされる「黒い雨が降った客観的記録」となるか?注目される一方、1年が見込まれている調査期間に抗議の声が上がっています。

被爆体験者訴訟原告団長 岩永千代子さん
「(被爆から)78年ですよ。(体験記調べなくても)生きた人が証言してるじゃないですか」

被爆から78年。被爆者との線引き、広島との差別の中で「被爆体験者」の訴えが続いています。

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