ガソリンに“給油制限”その理由は…鹿児島が暴風域『避難指示』も(2023年8月8日)
九州の南の海上をゆっくりと北上している台風6号。九州南部は、大荒れとなっています。
鹿児島県南部。台風の影響が本格的に表れ始めたのは、8日午後になってからです。鹿屋市では1時間に38ミリという激しい雨が観測されました。この直後、午後3時、鹿屋市に避難指示が発令されました。
避難した住民:「(Q.台風は心配ですか)心配しますよね、古い家で、何十年という家に住んでいるもんですから」
避難した住民:「(家の)後ろに山があるんですよ。山の下に5軒ぐらい家があるが、一番端で。一人暮らしだから怖いんですよ」
時速10キロ以下という鈍足さがこの台風の特徴です。台風が長期間居座れば、暴風はもちろんのこと、大雨被害の懸念が高まること必至です。多いところでは、降り始めからの総雨量が1000ミリに達する可能性も指摘されています。これに加え、線状降水帯が発生する恐れもあります。九州南部や奄美地方では9日夜にかけて、九州北部でも10日午前中にかけて線状降水帯発生の予測がされています。
急ピッチで水害への備えが進んでいます。
宮崎県の一級河川に流れる鴫野川。今後の増水対策として国土交通省の排水ポンプ車の設置作業が行われています。この川が越水すれば、南側にある低地が浸水する恐れがあるため、水をくみ取り、大きな川に流すという仕組みです。
宮崎河川国道事務所高鍋出張所・齋藤由紀子所長:「内水被害が過去にあったということで(地元自治体から)要請がございました。(Q.現状の水位の状況は)普段ですと、潮の干満の影響を受けますので、潮が引いているときは、川の底が見えることもありますので、かなり高いと思います」
意外なところで、すでに影響が出始めています。
ガソリンの給油量に上限が設けられていました。8日午前中までは1人10リットルまでだったのが、午後から上限はその半分、5リットルに。これは、台風6号が沖縄付近を行ったり来たりしていた先週の影響が出てきたものです。台風が長期間居座っていたため、九州の港に来るはずの石油タンカーが来られなかったためだといいます。
販売量を制限するのには、ある理由があります。消防車や救急車などの緊急車両用にガソリンを確保するためです。台風が長期化すれば、災害の懸念も高まります。
福田石油店・福田晋拓代表:「皆さん、すごくわかってくださって、なんとか1000円分でお願いしていて。その代わり、タンクローリーが入ったら、皆さんに満タンに入れてもらいたいです。なんとか協力のほうお願いします」
交通への影響もどんどん広がっています。鹿児島の玄関口である駅では、午後から下り線、上り線ともに、すべて運休となりました。駆け込み客の姿がありました。急いで離れる人がいれば、急いで戻ってくる人もいます。
福岡でアマチュアの水泳大会に出場していた男性。最終電車で鹿児島に戻ってきたところです。
高倉玄太さん(52):「あした仕事なので、帰ってこないと顧客に迷惑をかける。(Q.どんな仕事を)病院(眼科医)です」
9日、交通機関への影響は、さらに拡大します。
九州新幹線は、始発から熊本駅と鹿児島中央駅の間で運転を見合わせ。山陽新幹線も9日夜から一部区間での計画運休を決めています。空の便でも、9日に九州を発着する300便以上が欠航になります。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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