39℃超え続出“熱中症疑い”死者も 熱帯夜は死亡リスク“1割増加”研究で判明(2023年7月31日)

39℃超え続出“熱中症疑い”死者も 熱帯夜は死亡リスク“1割増加”研究で判明(2023年7月31日)

39℃超え続出“熱中症疑い”死者も 熱帯夜は死亡リスク“1割増加”研究で判明(2023年7月31日)

 39℃を超える災害級の暑さが続き、熱中症の疑いで亡くなる人が相次いでいます。こうしたなか、沖縄に接近中の台風6号は本州方向に進む恐れが出てきました。

■夏休みの沖縄 空港に行列

 沖縄県の那覇空港。観光客らが長蛇の列を作っていました。理由は台風6号の影響による欠航です。

 沖縄から東京へ行く人:「困りましたね。仕事も行けない」

 空の便は国内線で927便の欠航が決まり、11万人以上に影響が出る見込みです。

 来月1日から2日にかけて沖縄を直撃する見込みの台風6号。最新の予想では時速10キロ前後と、かなり遅くなっていて、沖縄地方は1日午後から3日まで影響が長引く恐れもあります。また、沖縄通過後は東寄りに進路を変え、九州など西日本に近付く可能性も出てきました。

■“熱中症”対策しても死亡例が

 列島の猛暑。出口は見えません。雲が多く見える名古屋も気温36℃を超え、1週間連続の猛暑日です。

 宮城県気仙沼大島の海水浴場も老若男女問わず海水浴客でにぎわっています。

 8日連続の猛暑日となった東京都心。ミストが設置された江戸川区の公園。家族連れでにぎわっていました。見ているだけで涼しくなるほどずぶ濡れです。

 終わりの見えない「危険な暑さ」…。埼玉県熊谷市の病院に運ばれてきたのは70代の男性です。今月30日、男性は暑い室内で作業を行い、大量の汗をかいたといいます。すると、深夜になって発熱。思うように体が動かなくなり救急搬送されました。診断結果は熱中症。今も治療は続いているといいます。

■水分補給した女子中学生 なぜ

 熱中症で命を落とす事態も起きています。28日、山形県米沢市で熱中症とみられる症状で中学1年の女子生徒が亡くなりました。経緯はこうです。女子生徒は午前8時半に部活動を開始。およそ20分おきに水分を補給していたといいます。ただ、この日は朝から30℃に迫る暑さ。部活は1時間、前倒しで終了しました。女子生徒は午前10時半ごろ、自転車で下校しますが…およそ30分後、歩道で倒れている状態で見つかったのです。そして、午後9時50分ごろ、搬送先の病院で亡くなりました。学校側は熱中症の危険度を示す「暑さ指数」の確認を練習前に怠っていたといいます。

 米沢市教育委員会:「常に健康状態については顧問が表情等を見ながら確認しております。問題はなかった、変化はなかったと聞いている」

 ではなぜ、容体は急変したのでしょうか。

 埼玉慈恵病院 藤永剛副院長:「起こり始めって気付かないことが意外と多い。頭が痛いとか気持ち悪いとか、異常な発汗があるとかその時に気付きます。災害級の暑さだから、ある程度の熱中症対策をしていても安全ということはない」

 警戒が必要なのは気温が上がる昼の時間だけではありません。25℃以上の熱帯夜に何が。死のリスクを回避するための対策はあるのでしょうか。

■研究で判明 今夜も危険 対策は

 夜間の気温が25℃以上の熱帯夜は注意が必要です。

 国立環境研究所 岡和孝主幹研究員:「熱帯夜が発生した後に死亡リスクが高まる」

 研究チームは熱帯夜の日と熱帯夜にならなかった日の死亡率を過去40年以上にわたって調査。すると、熱帯夜は死亡リスクが全国平均で1割程度上昇することが分かりました。心疾患や脳梗塞(こうそく)などで死亡リスクが上がるといいます。

 列島は31日夜も熱帯夜となる見込みです。死のリスクを抑えるにはどうしたら良いのでしょうか。

 国立環境研究所 岡和孝主幹研究員:「室内の気温を適切にコントロールする、寝る前に水を飲む、そういった対策が有効」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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