高濃度のヒ素 再び敷地外へ流出 “蒸気の柱”噴出収まらず住民は(2023年7月31日)

高濃度のヒ素 再び敷地外へ流出 “蒸気の柱”噴出収まらず住民は(2023年7月31日)

高濃度のヒ素 再び敷地外へ流出 “蒸気の柱”噴出収まらず住民は(2023年7月31日)

 北海道蘭越町で噴き出した蒸気の柱を巡って、高濃度のヒ素を含む水が再び敷地の外へ流出したことが分かりました。住民に困惑が広がっています。

■高濃度のヒ素 再び敷地外へ流出

 蘭越町で地熱発電の調査現場から蒸気が噴き出したのは先月29日。それから丸1カ月になろうかという28日午後11時50分ごろ、現場近くでは突然、警報音が…。

 三井石油開発のHPから:「貯留池からの処理水流出を検知するための水位計アラームが作動しました」

 掘削会社の三井石油開発が30日、ホームページ上で明らかにしたのは現場近くでのトラブルです。三井石油開発は貯留池を作り、そこにたまった高濃度のヒ素を含む水をパイプラインを使って敷地外の井戸へと運んでいます。ところが、そのパイプラインのバルブがほぼ閉まった状態になり、池の水があふれたといいます。およそ10キロリットルのヒ素を含む水が南西の道有林の方向へ流出しました。

 バルブが閉まっていた原因については「調査中」だとしています。

■“蒸気の柱”噴出収まらず 住民は

 地元の農家は…。

 ファミリー農園 日比野 日比野準代表:「多分、ヒューマンエラーだと思うので、そこはしっかりやらなきゃダメでしょと」

 実は、ヒ素を含む水が敷地外へ流出したのは今回で2回目。前回、20日の流出も原因は作業ミスでした。

 第3回 住民説明会:「脱水処理機にヒ素除去のための凝集剤を投入して、噴出水からのヒ素の除去に取り組んで参りました」

 28日の午後7時には3回目の説明会を開き、住民の不安解消に努めましたが、その終了直後、午後11時50分に再びヒ素を含む水が流出したことになります。

 ファミリー農園 日比野 日比野準代表:「バルブが閉まっていたということは自然に閉まるわけではないので、チェック体制をしっかりしてもらわないと困る」

 地元住民が心配するのは「風評被害」です。

 ファミリー農園 日比野 日比野準代表:「作物自体の生育が変わることはない」「(Q.トマトやメロンもしっかり育っている?)育っていますね」

 現場の南西側では一時的にヒ素濃度が上がりましたが、農業用水として利用される川の水は基準値を下回っているといいます。

 ファミリー農園 日比野 日比野準代表:「農業用水は、基本的に飲料基準も下回ってきているので、(掘削会社によると)噴出は8月中旬をめどに止められるとか、そういう処置が取れる進展がありそうなので、それまでは頑張って作業してもらうしかないな」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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