プールや海で水難事故をどう防ぐ?「AI」「ドローン」広がりをみせる最新テクノロジーを活用した取り組み【news23】|TBS NEWS DIG
夏休みを迎え、全国で相次いでいる水難事故。それを最新テクノロジーを活用することで防ごうという取り組みが各地で進んでいます。命を守りつつ、ライフセーバーなどの人手不足の一助にもつながるシステムとは?
■プールの事故を防ぐAIカメラ 小中学校へ無償提供を目指す
久保田智子 NEWSDIG編集長:
中央大学などのグループが開発したもので、AIを活用して、プールの事故を防ぐというものです。溺れる前の特徴的な動きや、ライフセーバーから聞き取った情報などをAIが学習します。
カメラの映像を解析していくというもので、溺れている可能性がある子には、画面上の枠の色が緑から赤に変化していきます。それを監視員のスマートウォッチなどに通知することで、迅速な救助に繋げることができるというものです。研究グループは、全国の小中学校への無償提供を目指して開発を進めているということです。
小川彩佳キャスター:
子どもたちはバシャバシャと音を立てずに静かに溺れてしまうということも言われる中で、最悪の事態に至ってしまった事故もあります。そうした中で、こういったAIがあったらなと感じます。
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
昨今のAI技術の進化というところが非常に画像認識、診断、監視などにフィットするところでして、今後もどんどん精度が上がっていくと強力なアシストになるかなと思いますね。
小川キャスター:
AIが得意とするところということですか?
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
(AIは)画像系は強いです。
久保田編集長:
プールとの相性はどうなのでしょうか?
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
特に中学校とかのプールとなると形も決まってますし、規格化しやすいのでスケールしやすいと思います。開発したものをあらゆるプールにも導入することが可能かと思います。
小川キャスター:
コストもそんなにかかるものではないのでしょうか?
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
そうですね。
■ライフセーバーが足りない 「ドローン」「AI」で支援
久保田編集長:
最新の技術は、実は海ではもう活用されています。といいますのも、海水浴場で安全を守るライフセーバーが人手不足という背景があるんです。ライフセーバーの多くが、実は大学生が担ってくれていました。ところが、東海大学ライフセービングクラブの例ですと、多いときは80人ぐらいましたが、現在は40人ぐらいになっているということです。こうなりますと、いろんな影響が出てきます。
例えば静岡県・牧之原市の静波海水浴場では、ライフセーバーの人手不足のため、海開きが7月上旬から中旬にずれ込んだということです。
山本 恵里伽キャスター:
ライフセーバーが足りないことによって海開きが遅れる。でも、なぜライフセーバーが減っているのでしょうか?
久保田編集長:
コロナが影響したという人もいますし、期間があいてしまうことで、育成もすることができなかったという悪循環になっているようです。
では、どうするのか。実はこうした状況の中で最新技術が使われることによって、ライフセーバーの業務削減が図られているんです。
神奈川県の由比ガ浜海水浴場では、2022年7月からドローンを活用したパトロールを開始しています。上空からの映像で溺れている人がいないかなどを確認して、救命具を空から投下することができます。
実際に海水浴場で迷子になった子どもをドローンが発見したということもあったそうです。
小川キャスター:
ドローンのこうした活用方法もあったんですね。
山本キャスター:
すごいですね。確かに人が行けないところ、目の届かないところもドローンだったらいけますもんね。
久保田編集長:
広い海水浴場との相性もよさそうですよね。そしてドローンの他にも、プールでも紹介したAIカメラも活用されています。水難事故の要因となっている離岸流を検知するというものです。
離岸流というのは、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとするときに発生する局所的な強い流れのことです。
この離岸流をAIカメラがリアルタイムで検知します。そのエリア内にいる人を捉えて、ライフセーバーのスマートウォッチに通知。迅速に救助に向かうことができるということです。
小川キャスター:
こうしたシステムというのも、どんどんスタンダードになっていってほしいなと感じます。
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
非常にテクノロジーが進化しているというところで、山であれば、基地局や、川とか海であればこういったセンサーカメラがどんどん設置されていく動きっていうのはあるかなと。そういった世界になりつつあるなと感じております。
小川キャスター:
やっぱり人というのは必ず必要になってくるわけですか?
D Capital代表取締役 松谷恵さん:
そうですね。やはりカメラとかセンサーを全ての場所に細かく設置するのは費用の問題もありますし、悪天候であればドローンは飛ばないとか、カメラの精度も100%になることはないというところで…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230728-6100192)
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