「警報音が鳴り響き」「街から人が消えた」大規模な避難訓練を実施した台湾 有事を想定したセミナーが人気に…日本ではシェルター整備の動きも【news23】|TBS NEWS DIG

「警報音が鳴り響き」「街から人が消えた」大規模な避難訓練を実施した台湾 有事を想定したセミナーが人気に…日本ではシェルター整備の動きも【news23】|TBS NEWS DIG

「警報音が鳴り響き」「街から人が消えた」大規模な避難訓練を実施した台湾 有事を想定したセミナーが人気に…日本ではシェルター整備の動きも【news23】|TBS NEWS DIG

中国の軍事的圧力が強まる台湾。24日から4日間、台湾では空襲などを想定した大規模な避難訓練が始まりました。一方、日本でも、台湾有事に備え「シェルター」を整備する動きが出てきています。

■街から人が消えた

24日、台北市内の市場。警報音が鳴り響く中、明かりが消され、従業員らが避難します。空襲などに備えた避難訓練です。

また、外の様子も一変。

記者
「訓練が開始されました。車が全て路肩に停められていて、歩いている人は見当たらないですね。ちょうど今、訓練が開始されているので、バイクから降りるように誘導されているようです」

大通りを走るバイクや車はなくなり、行き交う人の姿もありません。

訓練開始から5分後には閑散とした街に…市民はどこに行ったかというと、屋内や地下です。

記者
「避難してきた人たちは体をかがめて身を守る姿勢をとっているようです」

市民は安全な場所へ避難する必要があり、指示に従わない場合は最高で約67万円の罰金となります。

年に1度のこの訓練は、24日から4日間、台湾のすべての地域で行われます。

避難訓練に参加した市民
「もしも戦争が起こったとき、避難が速やかにできます。(中国側は)何十年も『攻める』と言っていて可能性はありますね」

台湾では24日から、大規模軍事演習も始まりました。中国が軍事的圧力を強める中、2022年より、避難訓練の対象地域を拡大しています。

■有事の対応学ぶセミナーが人気

その台湾で、いま、予約が3分で埋まるという人気の講座があります。

台湾有事の際に、一般の人がどう対応したらいいのかを学ぶセミナーです。包帯の巻き方から、中国による情報工作=「認知戦」を知るための授業まであり、中国はすでに「認知戦」を仕掛けてきているといいます。

2022年8月、駅のモニターがハッキングされました。台湾のセキュリティー会社によると、ハッキングだけでなく、「人民解放軍が海岸に集結した」という偽情報がネットで拡散され、市民の不安を煽ったといいます。

国立台北大学 沈伯洋 准教授(犯罪学)
「中国がどのような噂をでっちあげて、台湾の世論や若者の意識を変えていくかわかりませんが、その手口に慣れておけば、戦争が起きたとき、陰謀論やフェイクによるダメージはそれほど大きくはならないでしょう」

台湾国家安全保障調査によると、台湾有事の際、「民間の防衛組織に参加する」と考える人は、2022年は0.3%でしたが、2023年は18%に急増しています。

■日本でも進むシェルター整備

その台湾に近い石垣島など、沖縄県の先島諸島では、“有事”への緊張感が高まっています。

記者
「こちら、石垣市(役所)の地下室です。仮に有事が起きたときに、こちらの地下室が一時的な住民の避難施設になるということです」

石垣市役所の地下室。最大、数百人が入ることができますが、人口5万人の石垣市で一時避難先となる地下施設はここだけだといいます。

石垣市防災危機管理課 具志堅広一 課長
「地下街もないし、ましてや地下鉄もないもので」

22日から石垣市などを訪れていた松野 官房長官に対し、町長や市長から避難シェルター整備への支援を求める声が相次ぎました。

与那国町 糸数健一 与那国 町長
「公民館ごとにシェルターを設置してほしい」

こうした動きに住民は…

石垣市民
「ウクライナでもシェルターあるでしょ、地下にね。万が一の場合に備えたら必要だと思いますよ」

石垣市民
「シェルターまで必要なのか、その前に話し合って、戦争が始まらないようにしたほうがいいんじゃないですか」

6月にとりまとめた「骨太の方針」で、避難施設の確保を進める考えを示した政府は、新たに宮古島市の体育館に"地下シェルター"を整備する方針も固めました。

松野 官房長官は、各地の人口などを考慮し、シェルターの規模や強度、備蓄についての議論を進めるとしています。

■台湾が求めているものとは

山本恵里伽キャスター:
政府は、宮古島市への地下シェルターの整備方針を固めました。市によりますとシェルターが完成すれば、市の人口の1割弱にあたる約4500人が3日間を過ごすことができるということです。

小川彩佳キャスター:
台湾有事に備えたミサイル配備に遅れる形でシェルター整備の話。これは順序が逆なんじゃないかという気がします。

星浩 TBSスペシャルコメンテーター:
ミサイル配備をすればターゲットになるわけですから、ミサイル配備に先駆けてシェルターを整備するっていうのが本来のあり方だと思いますね。それにやっぱり4500人ではいかにも少ないですよね。

台湾有事を見据えて日本は、台湾が本当に何を求めているのかっていうのを点検する必要があると思うんですね。

最近、シミュレーションが盛んに行われているんですけど、実際に台湾の人が求めているのは、例えば有事があったときに、LNG(液化天然ガス)がなくなりますので、そこをどうやって補給してくれるんだと、そういう具体的な要求なんですね。

日本と台湾っていうのは、政府間同士の接触はでき…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230725-6099472)

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