「夏休みの始まりは特に注意が必要」川で水難事故に遭わないためには?浅く見える川でも要注意【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「夏休みの始まりは特に注意が必要」川で水難事故に遭わないためには?浅く見える川でも要注意【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「夏休みの始まりは特に注意が必要」川で水難事故に遭わないためには?浅く見える川でも要注意【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

各地の川で相次ぐ水難事故。子どもたちの命を守るために重要なポイントを専門家に聞きました。

■各地で川の水難事故 相次ぐ

南波雅俊キャスター:
これだけ暑いですし、夏休みということで川で遊びたいという方も多いかもしれませんが、やはり、気をつけたいのは事故です。実際に、水難事故が相次いでいます。

7月17日には、長野市の裾花川で家族らと川遊びをしていた小学校一年生の男の子が溺れて、22日、搬送先の病院で亡くなりました。さらには夏休み初日の21日、福岡県・若宮市で川遊び中に小学校6年生の女の子3人が溺れて亡くなりました。

川というのは特に中学生以下の子どもたちにとっては注意をしなくてはいけない場所です。

中学生以下の水難による死亡・行方不明者の場所別の数(去年1年間/警視庁発表)
河川 ▼53.8%
海  ▼15.4%
その他

割合で言うと河川が最も多く5割を超えています。
水難学会の斎藤秀俊会長は「夏休みの始まりは特に注意が必要」と指摘しています。

水難学会 斎藤会長
「保護者が不在で子どもだけで身近な川に入ってしまい事故に遭ってしまうケースも。安全そうな川でも大人でも命に関わる危険が潜んでいる」

ホラン千秋キャスター:
夏休みに、慣れ親しんだ川や海などで遊ぶ方も大変多いと思うんですけれども、慣れ親しんでいても、やっぱりそこには危険が潜んでいるということを念頭に置いて遊ばなくてはいけないですよね。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
僕はすごい山奥で育ったので保育園児の時とかも、近くの田んぼとか川に行くんですけど、頻繁に自然に関わっている立場で言うと、感覚としては、自然ってやっぱり怖いのと、思い通りにならないという感じなんですよ。田んぼって、すぐに足取られてはまったりとか、川にもザリガニ取りに行ったりしてましたけど、足の裏すぐ切れるし、ちょっとしたところで藻とかあるとつるって滑る。

小さい頃から身近にあったということだけじゃなくて、直接触れていれば触れているほど、なめちゃいけないというか、危険なものというか、人間にとって思い通りにならないものだっていう感覚があると思うんですけど。世の中、これだけ整備されてきて、小さい子どももスマホとかいじってて、思い通りに操作できるものが多いじゃないですか。そういう中で、自然の恐ろしさを学ぶ機会は絶対に減らしていっちゃいけないものだなと思います。

南波キャスター:
日比さんも、溺れかけたことがあるんですよね。

日比キャスター:
川で遊んでいて、私は大学生になってからだったので立てる力もあるという自負があったのにも関わらず、一気にガクンと深くなった場所がありまして、浮き輪を投げてもらって何とか戻ることはできたんですけれども。ですから、うっかり危険性のことを忘れてしまうというのは本当にすぐそこにあるんだなと。恐れすぎるのもいけないけれども、しっかりと危険性もあるということを常に念頭に置いておきたいですよね。

■「石が見えていて浅い」と思っても危険 水の屈折に注意

南波キャスター:
特に透明度の高い川だと、浅く見えるから「危険ではない」「石が見えてて浅いかな」と思っても、水の屈折で浅く見えていて、実際は3割程度深いということです。

水難学会の斎藤会長は「深さを確かめずに川に入ると、足がつかず溺れてしまう恐れもある」と指摘しています。

川底が砂利の場合、斜面が崩れて戻れなくなったり、垂直姿勢で体が沈むと、服も着てますし流れもあるので泳ぎの姿勢をとるのは困難だということです。

実際に福岡で女の子が3人亡くなった事故でも、最初は支流(深い所でも40センチ程度)で遊んでいたとみられていますが、本流と合流してからは、急激に深くなる場所もあって、3メートルくらいになる場所もあるということです。さらに足場も崩れやすく、踏ん張りがきかない川底になっているということです。

■川の深さ 意外な落とし穴も

もう一つ注意していただきたいのは、雨で増水した後の川です。

水難学会 斎藤会長
「水の量が元に戻っても、川底がえぐれて深さが変わっている可能性がある。きのうは大丈夫でも、きょうは違うと思うことが大切。一歩ずつ確認を」

ホラン千秋キャスター:
大人でも足がつかなくなってしまうと大変恐怖を感じますし、冷静でいることが難しくなると思うのでお子さんは特にだと思うんですよね。浅いなと思ってもライフジャケットを必ずつけておくとか、大人たちが目を離さないような状況を作るとか、配慮をしながら遊ばなくてはいけないなと思います。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
足が取られると、いつもと違う感覚になるのでパニックになりますよね。パニックになるときにまた焦って、まともな判断ができなくなるというか。

異常気象も増えてきているから、川に行かなくてもすごい水が氾濫したり、水がいっぱい浸かっているとかあると思うんですけど。

僕らは何でもかんでも、リモコンとかで思い通りに操作できるものばかり増えてきたじゃないすか。操作できないものが身近にあるというか、自分たちの思い通りにでき…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230724-6099387)

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