「涙出そう」フィナーレ『追い山笠』へ熱気高まる…『博多祇園山笠』4年越しの復活(2023年7月14日)

「涙出そう」フィナーレ『追い山笠』へ熱気高まる…『博多祇園山笠』4年越しの復活(2023年7月14日)

「涙出そう」フィナーレ『追い山笠』へ熱気高まる…『博多祇園山笠』4年越しの復活(2023年7月14日)

日本を代表する夏の風物詩『博多祇園山笠』。クライマックスの『追い山笠』を15日に控え、にぎわっています。

博多祇園山笠は、ユネスコの無形文化遺産に登録され、例年300万人以上の人でにぎわいます。諸説ありますが、800年近く前、疫病を取り除くため、祈祷水をまいたのが始まりとされています。ただ、新型コロナの影響で、これまでの規模では、開催できませんでした。

博多祇園山笠振興会・武田忠也会長(2020年):「山笠自体が疫病退散で始まった祭りであると。何とか収まるんじゃないかという甘い考えでおりましたが、福岡だけじゃなく、日本だけじゃなく、世界中がこういう状態になってるということを考え、到底、祭りじゃないだろうと」

去年のオンラインなどでの観覧の呼びかけから、4年ぶりに規制のない開催となったのです。
地元住民:「もう踊ります、血が。12、13、14日、もう3日連続で来ています」
地元住民:「本当に平和で、このままでいてほしいな。天災が来なくて『神様、お願いしますって』」

福岡では、現在イベントが開催されていることもあり、多くの外国人観光客の姿がありました。そうなると、足りなくなるのが宿泊先です。
ホテルグレートモーニング・二枝徳英マネージャー:「もう2カ月前には満室になり、山笠の影響はすごくあった。本日は5割、あすは6割超える、海外からのお客さまになります」

観光庁によりますと、福岡県内の外国人延べ宿泊者数は、去年に比べて約21倍と急増しています。

ホテルグレートモーニングでも、全24部屋が2カ月前にすでに満室です。
ホテルグレートモーニング・二枝徳英マネージャー:「山笠期間中のにぎわいを忘れていた部分があるけれど、久しぶりに実際に目の前で山笠の方々が勢いよく走られて、お客さまもそれを見て驚かれるのが、『懐かしいな』『新型コロナも明けて戻ってきたな』って」

活気づく街ですが、複雑な思いで見ている人もいます。タクシーから福岡市の街を20年以上見てきた坂中さん。
丸徳タクシー・坂中八州男さん:「さっきのお客さんに『車がいっぱいあるじゃない』と言われた。『ドライバーがいないんですよ』と。車はあるんですけどね」

80人いたドライバーもコロナ禍の影響などで半分ほどが離職。48人まで減り、多くの車が稼働できずにいました。
丸徳タクシー・坂中八州男さん:「やっぱり元気になりますからね。起爆剤としてキッカケにはなると。今でも人は動いてる。今夜とかはすごいんじゃないですか。ちょっとひと昔前を思い出します」

それぞれの立場で迎える15日のクライマックス。

商店街で宝飾を営む嶋田高幸さん(82)。若いころから何度もかき手を担い、総務まで上り詰めました。
シマダ宝飾店・嶋田高幸さん:「一時は静かなときもあったが、コロナの影響でね。やっと。涙が出そう。うれしい。若手の13歳から入って、しきたりとか、伝統行事を継承しようと大事に守っている」

そして、もう一人、特別な思いで参加する人がいました。堺正彦さん(49)。北九州市出身の堺さんは、かき手になるべく積極的に行事に参加してきました。しかし、8年前に突然、脳内出血で倒れます。その後、リハビリを重ね、まだ右半身などに後遺症は残りますが、流がきのサポートをしています。
9年ぶりに参加・境正彦さん:「(Q.病気を発症して以来の法被)そうですね。まだまだちょっと走ったりは難しいが、それでもやっぱり気合は入る。リハビリをして、少しずつ、少しでもみんなに追いつきたい。いまも頑張っている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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