自治体から相次ぐ「高齢者の外出自粛」 東京都の幹部は「間違ったメッセージになる」|TBS NEWS DIG
東京のきょうの新規感染者は、再び3万人を超え、第7波の感染拡大が止まりません。その対策として、自治体からは相次いで「高齢者の外出自粛」を求める声があがりはじめています。果たしてその効果は?
大阪府 吉村洋文知事
「高齢者の皆さん、なんで自分たちだけなんでだ、と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、感染リスクの高い行動、特に今は控えていただきたい」
各自治体から相次いであがり始めている、「高齢者の外出自粛」を求める声。熊本県は先ほど、医療のひっ迫が高まっているとして「BA.5対策強化宣言」を発表。高齢者や妊婦に外出を控えるよう、呼びかけています。
ほかの自治体でも同様の措置が検討されていますが、こうした声の高まりに4回目のワクチン接種を終えた高齢者からは・・・
ワクチン4回目接種した男性(70代)
「(外出自粛は)本来、若者の方々・小さいお子様含めて、そちらの方が必要だなとは思いますが、ただそれやると社会的に経済が回らなくなる。年寄りはそれほど回してませんからね、経済」
東京・港区では、高齢者で4回目接種をした人は、1か月前(6月末)と比べて、3倍に増えているといいます。
4回目接種した女性(60代)
「(Q.高齢者への外出自粛の対応は、意味あると思いますか)ないと思います。もともと活発に動くわけじゃないし、すごく慎重なわけじゃないですか。特に自分の身を守りたい気持ちが一番強い年代だと思う」
今、感染拡大の中心となっている若い世代への対策ではなく、ワクチン接種が進んでいる高齢者への外出自粛要請は、どれほどの効果があるのでしょうか。国際医療福祉大学の松本教授は、高齢者への要請だけでは感染から守ることは難しいと指摘します。
国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授
「結局は、家庭内感染だとかクラスターなどをしっかり減らしていかなければ、高齢者の感染っていうのは、もう減らせませんので、これだけの急拡大している感染の状況をとにかく収めていかなければ、高齢者は守れないと思います」
東京都の幹部も・・・
東京都幹部
「国民全体が感染予防の意識を持つことが重要であって、いたずらに高齢者だけが外食やスポーツ観戦などはダメというのは、間違ったメッセージになると思う」
高齢者や重症化リスクの高い人を守るために、さらなる議論が求められそうです。
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