NATO首脳会議ワグネル反乱で欧州警戒ウクライナ支援策は日曜スクープ(2023年7月9日)

NATO首脳会議ワグネル反乱で欧州警戒ウクライナ支援策は日曜スクープ(2023年7月9日)

【NATO首脳会議】ワグネル反乱で“欧州警戒”ウクライナ支援策は◆日曜スクープ◆(2023年7月9日)

■ワグネル反乱で“ロシア脅威”NATO加盟国の懸念

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」トップのプリゴジン氏によるプーチン政権に対する武装反乱は沈静化したが、周辺国はロシアを巡る有事への危機感を強め、緊張が高まっている。プリゴジン氏は武装反乱後、隣国ベラルーシに入国したと見られていたが、同国のルカシェンコ大統領は6日、プリゴジン氏がベラルーシには滞在していないことを明らかにし、「(ロシア北西部の)サンクトペテルブルクにいる。今日はモスクワかどこかに行ったかもしれない」と説明した。

6月27日、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であるオランダ、ポーランドなど7カ国の首脳は、オランダ・ハーグで会談した。ポーランドのドゥダ大統領は会見で、「NATOとして、一段の防衛強化策を打ち出さなければならない」と強調した。11、12日には、NATO首脳会議がバルト海に面するリトアニアの首都ビリニュスで開催される。リトアニアでのNATO首脳会議は初めてとなる。バイデン米大統領、岸田総理も出席する。NATOのストルテンベルグ事務局長は、ゼレンスキー大統領の出席する予定を明らかにし、「ウクライナをNATO加盟に近づける」と結束を呼びかけた。

■ゼレンスキー氏“NATO加盟国を歴訪”支援継続を訴え

11日からのNATO首脳会議に先立ち、ゼレンスキー大統領はブルガリア、チェコ、スロバキア、トルコなどNATO加盟国を歴訪し、支援を呼びかけた。ゼレンスキー大統領は、歴訪直前に、米CNNの単独取材に応じ、各国からの支援ついて言及し、「支援を主導している米国には感謝している。米国や欧州の指導者に対し早く反攻を開始するために兵器や物資が必要だ」と更なる支援を要請した。また、大規模反転攻勢については、「反攻の実施が遅れれば、より広い範囲で地雷敷設の情報は把握できた。敵に防衛線を準備する時間的猶予と可能性を与えた」と述べた。また、スペインを訪問中のゼレンスキー大統領は、「1メートルごと、1キロごとに命が失われる」として、人命尊重のために慎重姿勢を貫くことを表明した。

■米国がウクライナに“クラスター弾供与”国連事務総長が批判

米政府は7日、大規模反転攻勢を展開するウクライナを支援するため、クラスター弾を供与すると発表した。砲弾不足のウクライナは、数カ月前からクラスター弾の提供を求めていた。クラスター弾は、1つの爆弾から多数の小型爆弾が飛び散る兵器で、殺傷力が高く、不発として残った一部が、民間人に危害を及ぼす危険性が指摘されている。ロシア軍は既に、クラスター弾を使用していると報じられている。

クラスター弾に関するオスロ条約により、100カ国以上で使用が禁止されているが、米国、ロシア、ウクライナは同条約に非加盟だ。国連のハク副報道官は、「グテーレス事務総長は、クラスター爆弾の使用を禁止する国際条約を支持している。当然、戦場でのクラスター弾の使用を望んでいない」とする事務総長のコメントを発表した。今回、クラスター弾を供与する前提として、民間人が住む都市部での使用を禁じることや、不発率が2.35%以下のタイプに使用を限定することなどの条件が課された。

★ゲスト:鶴岡路人(慶應義塾大学准教授)、長谷川雄之(防衛省防衛研究所)
★アンカー:杉田弘毅(共同通信社特別編集委員)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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