両陛下が即位後初の親善訪問 上皇さま発案“友好のニシキゴイ”両国のかけ橋(2023年6月19日)
即位後、初めての親善訪問としてインドネシアに滞在されている天皇皇后両陛下。お二人そろって大統領とゴルフカートで移動されるなど貴重なシーンも。
■インドネシア語で感謝の言葉も
熱い歓迎、そして気温31℃の真夏のような太陽のなか、雅子さまは涼し気なカラーのスーツです。
17日からインドネシアを訪問されている両陛下。国際親善を目的とした外国訪問は即位後初めてで、23日まで1週間滞在される予定です。
お言葉を述べられる際には、こんな場面も…。
天皇陛下:「この度、大統領のご招待により貴国を訪問することができましたことを、わたくしたち大変うれしく思っております」
すると、辺りを見渡されます。お話の後に通訳が入るのではなく、同時通訳だったと分かると、そのままお話されていました。最後に陛下は、インドネシア語で「ありがとう」を意味する「テリマカシー」と感謝の心を伝えられました。
お二人の結婚後初めての外国訪問は1994年の中東歴訪。皇后さまが陛下のお召し物を気遣われる場面も。
今回のように親善目的で外国を訪問されるのは2002年のニュージーランド、オーストラリアご訪問以来、21年ぶりです。
■ゴルフカートで移動 運転はジョコ大統領
ボゴール宮殿に隣接する植物園をゴルフカートで移動される両陛下。運転はインドネシアのジョコ大統領です。カートはゆっくり動いていますが、先導する人たちは大変です。カートの前を自転車で猛スピードで走り抜けます。
18日は都市高速鉄道の車両基地に1人で訪問された天皇陛下。電車の運転席でにこやかに手を振られる珍しい姿も。雅子さまは体調を考慮し、18日はホテルで休まれました。
ボゴール宮殿で両陛下は記帳をされたほか、ジョコ大統領夫妻と魚を見ながらにこやかに言葉を交わされていました。
■上皇さま発案「友好のニシキゴイ」
2015年、インドネシアのジョコ大統領夫妻とともにニシキゴイに餌(えさ)を与える美智子さまと、そして天皇陛下の姿もあります。このコイは、上皇さまが発案されたインドネシアのヒレナガゴイと日本のニシキゴイの交配種「ヒレナガニシキゴイ」です。
この養魚場では「ヒレナガニシキゴイ」を生産販売していて、水槽で飼うこともできるそうです。
魚類研究で知られる上皇さまは、皇太子時代の1960年代から数々の論文を発表されています。上皇さまは1977年に、ここ埼玉県水産試験場を視察した際、こうご提案。
埼玉県水産研究所・山口光太郎副所長:「(上皇さまが)インドネシアにヒレの長いコイがいるので、そのコイと交配したらば、ヒレの長いニシキゴイができるのではと」
水産研究所は品種改良を続け、「ヒレナガニシキゴイ」が誕生。1991年には皇居に放流されました。
埼玉県水産研究所・山口光太郎副所長:「我々の先輩ではそういった発想はなかったと思いますので、現在の上皇さま、当時の皇太子さまには大変いいご提案をいただいたと思っております」
天皇陛下:「私たちも東御苑を散策する折には、これらの美しいヒレナガニシキゴイを見て楽しんでおります」
ヒレナガニシキゴイがいるのは一般公開されている皇居の東御苑。運が良ければ会えるかもしれません。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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