「手のひら冷却」で手軽に熱中症予防!体温調節を担う血管を冷やすのが効果的 今できる熱中症対策は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「手のひら冷却」で手軽に熱中症予防!体温調節を担う血管を冷やすのが効果的 今できる熱中症対策は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「手のひら冷却」で手軽に熱中症予防!体温調節を担う血管を冷やすのが効果的 今できる熱中症対策は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

災害級の豪雨から一転、各地で真夏日を記録するところが相次ぎました。暑い夏を前に手軽にできる熱中症対策とは?解説します。

■「クーリングシェルター」で、ひと涼み

南波雅俊キャスター:
東京都内の高校生が熱中症とみられる症状で搬送されたニュースもありましたので、熱中症に気をつけていただきたいということで熱中症対策を、お伝えします。

今月15日から世田谷区の施設や薬局、銭湯、接骨院などを「クーリングシェルター」として活用する場所が、約270ヶ所あるということです。
きっかけは、東日本大震災による夏場の電力の逼迫ということで、2011年から始まっています。1ヶ所に集まることで、電力消費を抑えていこうという取り組みです。
去年の利用者は約250か所で、のべ7万5000人が利用したということです。

「はる薬局」では、エアコンは26~27℃に設定されていて、外から入っても自然な涼しさです。水分補給ができる場所もありますし、15日以降は、区がペットボトルをクーリングシェルターに配布するので、それを無料で配ることもできます。
はる薬局の石井まり子さんは「『エアコンがあるけど、電力消費を抑えようとか、節電のために我慢している』という方もいると思うので、気軽にどうぞ。高齢の方も多くこられるので、話し相手にもなりたいです」としています。
このクーリングシェルターは、全国各地にも広まっている取り組みです。

東京・墨田区は「ひと涼みスポット薬局」を設けていて、区内の薬局に約30か所、高齢者施設など15か所でも運用されています。
塩飴とか経口補水液などを配っているということです。
埼玉・熊谷市や神奈川・秦野市など全国125の自治体にクーリングシェルターが設置されているということです。

ホラン千秋キャスター:
毎年「異常な暑さ、異常の暑さ」とお伝えして、異常な暑さが続けば、もうそれが通常の暑さになってしまったんだろうなと思ってしまいます。この暑さを乗り越えるためにも個人だけではなく町全体で、しっかりと対策していくのが重要ですよね。

慶応大学特任准教授 若新雄純さん:
思い通りにエアコンで涼める生活に慣れているから、それを手放すのは難しいと思いますが、効率のことを考えたら、すごい広い空間を冷やしてるけど、人間がいるところは、ちょこっとが多いじゃないですか。喫煙者の友人が、いつも行くオフィスの喫煙所が最高なんだと言ってて、そこはすごい狭い空間で、エアコンが効いているらしいです。いつ行っても冷えてるけど、すごい狭い空間だから電気代が掛かっていないんでしょうね。言われてみれば必要な分だけの冷えた部屋を要所要所に作れば、無駄に広いところを冷やす必要はなくなる。その辺は知恵でカバーできるなと思いました。

■手軽に予防 “手のひら冷却”

南波キャスター:
電気を使わずに、個人でできる対策も紹介します。

神戸女子大学の平田耕造名誉教授は「熱中症予防に“手のひら”冷却を」と話しています。手のひらには、体温調節を行う血管があり、冷やすことで冷えた血液が全身に巡るそうです。冷却部位ごとの深部体温の変化では、内臓の体温の差は、運動で上がった体温が手のひらとか足の裏、頬を冷やした方が、一気に下がってくるというデータもあります。

流水に手をひたすとか、タオルなどを巻いた冷たいペットボトルを持つことがポイントだそうです。大事なのは水温15℃前後の水道水くらい。冷えすぎると逆に血管が収縮して、血液の循環が悪くなるそうです。目安としては10分~15分くらいだということです。

ホラン千秋キャスター:
夏は水の温度が上がっている場合があるので、いつも15℃ではないということを頭に入れて対策していただきたいなと思います。

■コロナ禍で熱中症リスク高?

南波キャスター:
まつばらホームクリニックの松原清二院長は「今年の夏は若い人たち含めて熱中症のリスクが高い」と話されています。コロナ禍で運動不足で発汗機能が低下している。だからこそ「暑熱順化」が大事だそうです。暑さに体が慣れることを暑熱順化と言うのですが、これができないとうまく汗をかけずに体内に熱がこもって熱中症のリスクが高まるということです。

38~39℃のぬるめのお湯に10分~20分程度入るとか、適度な30分程度の運動とかを繰り返していく。数日から2週間程度続けると、塩分がたくさん含まれているベトベト汗からサラサラの汗になって、ミネラルとか塩分も失われにくくなるということです。

若新雄純さん:
忘れちゃいけないのは「人間は恒温動物」だということだと思います。変温動物は環境に合わせて自分の体温を変えられるから、どんな状況でもいいわけです。僕らは真夏とか真冬よりも、季節の変わり目に弱いですよね。リモコンでスイッチをいじれば涼しくなって暑くなって明るくなって暗くなったりすることができるけど、思い通りに自分の体を変えられないから丁寧に周りで調整する。それを忘れちゃいけないですよね。

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/2mw87SW

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/pGSJW8q

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/LYhFvou

TBS NEWSカテゴリの最新記事