“ファスト映画”逮捕前に直撃

“ファスト映画”逮捕前に直撃

“ファスト映画”逮捕前に直撃

映画を短く編集して無断で公開する、いわゆる「ファスト映画」。「news23」で半年前から追及取材してきた容疑者が逮捕されました。「逮捕されない。来るなら来いよ」逮捕前に語っていた身勝手な言い分とは?

記者
「午後4時50分です。たった今、高杉容疑者を乗せた車が塩釜警察署に入りました」

ユーチューバーの高杉幸男容疑者48歳。無許可で映画を短くした、いわゆるファスト映画をネット上に公開したとして15日、逮捕されました。

10日ほど前、私たちは高杉容疑者を直撃していました。

記者
「Q.警察が動いても怖くない?」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「たぶん逮捕まではしない。別に来るなら来いよ、飛んで火に入る夏の虫って感じ」

映画を勝手に編集し、10分ほどに縮めた不正な動画、ファスト映画。

記者
「こちらファスト映画だと思うんですけれども、いまだにネット上で公開されていますね。このアカウントだけで30本は投稿されています」

ファスト映画は、今も複数のアカウントがあり、150本以上視聴できる状態になっていて、映画会社などの被害額はおよそ956億円と試算されています。

去年6月、警察はファスト映画を無断で公開したとして、男女3人を逮捕。しかし、その後もファスト映画を公開し続けていたのが、ファストシネマを名乗る高杉容疑者です。違法性の認識はあるのか、去年7月、私たちは直接追及しました。

記者
「Q.(違法性について)危ういと思っている?」
去年7月取材 逮捕前の高杉容疑者
「半分以上はアメリカの大手配給会社に広告収益が入っている」
記者
「Q.映画会社は納得していると?」
去年7月取材 逮捕前の高杉容疑者
「そうそう、そうです」

高杉容疑者はファスト映画の投稿は違法ではないと主張。一方、著作権を保護する団体はそもそも映画の無断コピーが違法だとしていますが、高杉容疑者は・・・

去年7月取材 逮捕前の高杉容疑者
「1週間で100万回再生されたんですよ、自分の人生の中で唯一の成功体験だった。(ファスト映画は)承認欲求を満たすためです」

この放送のあと、高杉容疑者は・・・

「1時間くらい取材してもらったのに『えっそこしか使わないの?』感はハンパない」

インタビューが編集されたことに不満をあらわにしていましたが、ネット上では・・・

『他人の映画を10分に編集して、金もうけしてるのに、自分は編集されて文句を言ってる』
『それが今まであなたが映画を作った人たちにやってたことです』

こうした指摘を受けながらも、高杉容疑者は金髪のカツラをかぶり、動画の投稿を続けていました。

去年12月には警察が家宅捜索に入ったことを自身の動画で明らかに。10日ほど前、私たちは改めて高杉容疑者を追及しました。

記者
「Q.以前取材させて頂いたんですが」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「覚えてます覚えてます。どうどう・・・どうしました?」

このときも、繰り返されたのは違法性はないという主張。

記者
「Q.ファスト映画は法に触れない?」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「違法ではない」
記者
「Q.被害者はいないと?」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「簡単に言うといない」
記者
「Q.映画会社は?」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「(捜査側に)ケツ叩かれて、イヤイヤ矢面に立たされてるだけ」

そして、著作権を保護する団体にはこう怒りをぶちまけました。

今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「嘘ばっかなんですよ、とにかく嘘ばっか。正々堂々やれよ、と言っといて下さい」
記者
「Q.嘘とはどんなところ?」
今月取材 逮捕前の高杉容疑者
「ファスト映画が海賊版だって(世間に)すり込みしようとしている。全部本当ふざけんなよ。正々堂々とやらない部分に関して、おれは怒ってるんだよ」

高杉容疑者は引用の範囲内で違法とは思っていないと容疑を否認。警察は余罪などについて調べを進めています。
(15日23:54)

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