自民・公明に“不協和音” 幹部から「連立解消」の声も…選挙区調整めぐり亀裂(2023年5月17日)

自民・公明に“不協和音” 幹部から「連立解消」の声も…選挙区調整めぐり亀裂(2023年5月17日)

自民・公明に“不協和音” 幹部から「連立解消」の声も…選挙区調整めぐり亀裂(2023年5月17日)

 次の衆議院選挙に向けた選挙区調整を巡り、自民党と公明党の関係に亀裂が生じる事態となっている。自民党の幹部からは「連立解消」の声まで上がっている。

■自公の関係に不協和音…「東京28区」巡り火花

 岸田文雄総理大臣:「両党の絆が揺らぐことは、決してありません」

 今年2月の党大会で、自民党と公明党の連立政権は「揺らぐことはない」と話した岸田総理。しかし今、その関係に不協和音が…。

 原因は、G7広島サミット後にも行われるとの臆測もある、解散総選挙に向けた選挙区調整だ。

 次の衆院選では、10増10減により、5つの都県で選挙区が増えることになっているが、ある選挙区を巡り自公が火花を散らしている。

 それが、東京28区だ。

 先週、公明党は自民党に対し、新しく増える「東京28区」に候補者を擁立し、さらに異例の比例重複を検討していることを伝えた。

 そして関係者によると、公明党の石井啓一幹事長は自公幹部の会談で…。

 公明党 石井幹事長:「東京28区での擁立を認めない場合は、東京の自民党候補には推薦を出さない。組織としての最終決定だ」

 自民党に選挙協力をしないことを盾に、候補者の擁立を認めるよう求めた。

 対する自民党は15日、岸田総理と自民党幹部らが公明党の要求を受け入れない方針を改めて確認した。

 10増10減で減る選挙区のすべてが、自民党の選挙区ということもあり、自民党は、新たに増える選挙区を簡単には譲れないという事情があるためだ。

 自民党を推薦しないという公明党の強硬な姿勢について、自民党の幹部は連立の解消を示唆している。

 自民党幹部:「公明党に代わる新しい連立相手探した方がいいだろう」

■自公連立の今後は…来る衆院選に向け野党は?

 自民党と公明党の亀裂は、かなり緊迫しているようだ。

 まず、公明党が「東京28区」に候補者を擁立することになった経緯だが、公明党関係者によると、増える選挙区10のうち、東京29区、埼玉、千葉、愛知の4つで候補者を擁立したい考えだという。

 公明党は、3月までに東京、埼玉、愛知での候補者擁立を発表したが、千葉の選挙区は候補者不足などの理由で断念している。

 その後、擁立できなかった千葉の分を東京の別の選挙区で擁立する案が浮上し、公明党の支持者が多い、練馬東部の「東京28区」に候補者擁立を検討することになったそうだ。

 公明党の石井幹事長は、「擁立を認めない場合、東京の自民党候補には推薦を出さない」としているが、自民党の幹部からは、「連立の解消」を望むような声が上がっていて、「ここまで言われたら連立に無理がある」「東京を全員推薦しないというのは、公明党の政権離脱だ」との声も上がっている。

 一方の公明党関係者からは、「こちらからすれば『うちから何百万票もらっているんだ』という思いもある。外すなら、そっちのほうが自民にとってはデメリットが大きいと思うけどね」と、連立を解消した場合の影響は自民党の方が大きいと指摘。

 自民・公明の連立の今後について、政治部の岡香織与党キャップは、「自民党としては、このまま公明党が突き進めば、他の選挙区についても、調整を白紙にする可能性も。さらには、連立解消もありうる。公明党が振り上げたこぶしをおろすかどうか。極めて緊迫している」と言う。

 一方の野党の状況だが、立憲民主党は、次の衆議院選挙で150議席取れなければ、泉健太代表が辞任を明言している。

 日本維新の会は、野党第一党を目指し全選挙区で候補者を擁立する方針だ。

 国民民主党は、党勢拡大に向けて候補者の積極的な擁立を目指したい考えだという。

 共産党は、立憲などとの「野党共闘」の再構築を目指すとしています。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年5月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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