100日“水中生活”挑戦…実験の目的「仲間を助ける方法を学びたかった」米国(2023年5月7日)

100日“水中生活”挑戦…実験の目的「仲間を助ける方法を学びたかった」米国(2023年5月7日)

100日“水中生活”挑戦…実験の目的「仲間を助ける方法を学びたかった」米国(2023年5月7日)

 アメリカ・フロリダ州の大学に勤める男性が、100日間に及ぶ水中生活に挑んでいる。

 成功すれば、最も長い日数として世界新記録となるが、身体を張ったこの実験には“ある目的”があった。

■“水上”には一切出ず生活

 100日間の水中生活 ジョセフ・ディトゥリさん(55):「皆さん、こんにちは。ジョセフ・ディトゥリです。目的達成のために行っている実験100日生活の49日目です」

 そう語るのは、アメリカ・南フロリダ大学でバイオ医学工学の研究を行うジョセフ・ディトゥリ准教授。彼が実験を行っている場所、それが水の中だ。

 ディトゥリさんは、3月1日から100日間にわたる水中生活を開始。その目的は海洋生物の研究のほか、高い気圧の中だと細胞分裂が促進するという特徴に注目。水中での生活が人体に与える影響を自身の体を張って調査しているのだという。

 水深がおよそ10メートルある入り江の海の中でおよそ16時間過ごし、それ以外は、アメリカで唯一の水中ホテルを活用。水上には一切出ず生活を続けている。

 一体、どのような生活を送っているのか?

 室内はリビングルームにキッチン、シャワーやトイレなども完備。

 ディトゥリさん:「入ってみると、下にはツインサイズのベッド。上には、さらに小さめのベッドがあります。とても狭いよ」

 水中では地上の2倍もの気圧を受け続けることに加え、日光も浴びないためビタミンDが不足するので、定期的にメディカルチェックが行われている。

 ディトゥリさん:「少し散らかっていますが、心電図や脳波図、色んな科学機器があります」

 今回の実験に対しディトゥリさんは、次のように話す。

 ディトゥリさん:「私の仮説が正しければ、高い気圧により、私は健康になるはずです。実験が終わるころには、私は超人になっているかもしれませんね」

■脳の血流障害…改善実験も

 実験のために水中で生活しているディトゥリさん。この実験には、もう一つの目的がある。

 実はディトゥリさんは、アメリカ海軍で潜水士として28年間勤務した退役軍人で、「軍隊にいる私の仲間の多くが、外傷性脳損傷に苦しんでおり、彼らを助ける方法を学びたかった」という。

 日本リハビリテーション医学会によると、外傷性脳損傷とは、転倒や交通事故などで頭に強い衝撃が加わったことにより、脳が傷付いたり、出血などを起こしたりする脳内の血流障害で、半身まひや感覚障害、記憶障害などの症状が起こることだという。

 ディトゥリさんは、高い気圧での生活が脳の血流を増大させて、血流障害が改善する可能性に注目し、外傷性脳損傷に苦しむ仲間のため、人体にもたらす影響を調査する決意をしたそうだ。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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