近年は地震活動が活発に…専門家に聞く 石川で震度6強1人死亡(2023年5月5日)
最大震度6強が観測された石川県の能登地方。近年、地震活動が活発になっています。
気象庁の会見:「今回の地震のポイントは浅い場所で発生した地震。なので、近くでものすごい強い揺れになっています」「(Q.今後、余震や後発地震などが続いた際には津波の恐れは引き続きある?)それは、どういった地震が起きるかによるので、ちょっと分からないですね。海域で大きな地震が発生すれば津波の恐れはありますし」「(Q.場合によっては津波の心配の必要はある?)発生する地震によってはそういうことはあると思います。この地域、地震活動が活発な状態が続いていて、今後の見通しというのが難しい地域です。できる限りの備えをしていただければと思います」
政府の地震調査委員会によると、石川県能登地方では2018年ごろから地震の回数が増加傾向にあり、2020年12月から地震の活動が活発化。2021年7月ごろから、さらに活発になっているとしています。その原因について、地震調査委員会は先月、次のような評価をしました。
気象庁の会見:「流体の移動が関与している可能性がある」
去年6月に発生したマグニチュード5.4の地震では、能登半島の最先端に位置する珠洲市で、震度6弱の激しい揺れを観測。その珠洲市を中心に発生している、群発地震の調査、研究を行っている京都大学防災研究所の西村卓也さんも一連の地震は、地下にある流体が影響している可能性があるとみています。
能登半島の地震に詳しい、京都大学防災研究所・西村卓也教授:「この辺りでは2020年の12月ぐらいから、小さい地震活動が引き続き起こってたんですけど、地下の深いところから流体恐らく水だと考えられるんですけれども、そういうものが上がってきてですね、それが断層を刺激して一連の地震を起こしていると。特に今回、マグニチュード6.3(速報値)という最大規模の地震もそういう流体が断層を刺激したために、地震が発生したんじゃないかと考えている。地震が発生するところが大体、深さ15キロぐらいなんですけれどもそれより深い、深さ20キロとか25キロのこの辺りのところにはですね、比較的水が多く含まれるような場所があるというふうに考えられている。その水、流体というのは主に水なんですけれども、その水が基本的に周りの岩石より軽いので、何かのきっかけがあると浅い方に上がってくると。その上がってきたものが今回、深さが10キロとか15キロのところに到達して地震を引き起こしていると考えられます。普段は断層は止まっている訳です。断層がズレ動くと地震になる訳なんですけど、その断層を動きやすくする働きがあるんですね。水というのは例えば潤滑油みたいな役割を果たしているので、断層がそれまでガチッと止まっていたところを水によって断層を動きやすくしてしまうことがある」
気象庁の会見:「揺れの強かった地域では家の倒壊や、土砂災害の危険があります。今後の地震や雨に十分注意してください。危険な場所に入らないでください。1週間程度、特に今後2~3日の間、最大震度6強程度の地震に注意してください。この地域では2年以上、地震活動が続いており当面、継続すると考えられますので引き続き注意し下さい。
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