SNSでは様々な意見が…政府推進の「こどもファスト・トラック」 狙いは? 海外では取り組み進む【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

SNSでは様々な意見が…政府推進の「こどもファスト・トラック」 狙いは? 海外では取り組み進む【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

SNSでは様々な意見が…政府推進の「こどもファスト・トラック」 狙いは? 海外では取り組み進む【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

政府が少子化対策の一環として掲げる「こどもファスト・トラック」。施設などで子ども連れや妊娠中の女性が長時間並ばずに入場できる“優先レーン”です。
この仕組みについて、SNSでは様々な意見が出ています。実際に取り組みが進んでいる海外の事例も参考に解説します。

■“子連れ優先レーン” 政府の狙いは?

南波雅俊キャスター:
今後さらに広がっていくかもしれない「こどもファスト・トラック」について見ていきます。

▼「こどもファスト・トラック」
子ども連れや妊娠中の女性などが、長時間並ばずに「優先して入場できる」子ども連れの“優先レーン”

こども家庭庁が、少子化対策の一環として推し進めようとしているものです。既にもう始まっているものがあります。

【国立科学博物館(東京・上野)】
2か所ある常設展の入口の1か所を優先レーンとして設置(4月29日~5月7日)

【新宿御苑(東京・新宿)】
お花見の時期に専用ゲートを設置
→中学生以下の子どもと保護者は優先ゲートを使用可能(3月21日~4月9日)

そして「こどもファスト・トラック」は、さらに広がりを見せそうです。今後、政府としても設置を検討している様々な場所があります。

<今後設置を検討している場所>
▼郵便局
▼プロスポーツのイベント
▼地方公共団体の窓口一般
▼運転免許窓口 など

■「良い取り組み」「早起きしろ」SNSには様々な意見

南波キャスター:
ただ…様々な意見があります。

SNS上の声
「子どもファーストな意識を根付かせるにも良い取り組み」
「良い取り組みだと思う。小さい子は待てないだろうし」

これから暑くなってきますから、小さな子どもや妊娠中の女性が並ぶのは大変かもしれません。その一方で、様々な声が上がっています。

「待ち時間をどうしのぐのか、そういう経験も教育」
「並ぶことぐらい平等にしてよ。並びたくないなら早起きしろ」

■「誰かを大切にしようとすると後回しになる人も」

ホラン千秋キャスター:
どのようなライフスタイルを送っているかによって、意見が分かれそうですね。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
僕らの生活はテクノロジーによっていろいろ楽になったことは多いと思いますが、小さな子どもを外に連れて行くことに関してはテクノロジーで簡単になった部分はほとんどないと思いますね。突然泣き出したり、ぐずったり、体調を崩したりするのはテクノロジーでカバーしきれない。それぐらい人間の命を育てていくってことが難しくて大変なこと、だけど尊いってことだと思うんですよね。
一方で、子どもを産まない・持たない選択をしてる人たちは全然優遇されない社会じゃないかっていう話になってくると思うんですけど。

誰かを大切にすると、そうじゃない人たちは後回しになりますよね。そこを選んでいくのが、国・政治がやることだと思うんですよ。別に僕はこれが一番って言いきりたいわけじゃなくて、国が何を今一番にするのかという方針をちゃんと見せているかどうかだと思うんです。

『子どもファースト、子育てファーストで完全に行きますよ』って、国がそこまで宣言しきってない気がして。『子どもファーストにしてみようと思うんですけど、どうでしょうか皆さん』って空気を読んで、国民が『それでいいんじゃないの』ってなってきたら、そうですよね、子育てが第一ですよねって後で言おうとしている雰囲気があって。
ちゃんと方針を発表すれば、あとは納得いかなければ選挙で結果が出ると思うし、そういう潔さがちょっとない気がします。

ホランキャスター:
全ての方が満足する政策って難しくて、何かをやるには何かを犠牲にしなきゃならないという部分もありますね。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
そこを国民の反応を見てから最終的な方針を決めようとする、日本のムラ社会っぽいやり方だと思うんですけど、そこはちょっと歯がゆいですね。

■既に取り組む自治体も 海外での取り組みは?

南波キャスター:
子育て環境という意味では、似たような取り組みを全国に先駆けて行っている自治体があります。京都府です。

【きょうと子育て応援レーン】
▼2020年~
運転免許更新センター、旅券事務所→妊婦や子ども連れを優先的に受け付ける窓口を設置

▼2022年5月~
京都中央郵便局でも同じような取り組みを実施→他の郵便局にも広がり

今後としては、京都府の担当者は「スポーツ観戦などのスタジアムでも検討していきたい」と話しています。

この背景には、京都は合計特殊出生率が近年全国で40位代。それを改善していきたいという狙いもあるそうです。

海外に目を向けていきます。

【海外の子育て優先レーン】
▼イギリスの大英博物館
→5歳未満の子どもと保護者などが優先ルートで入館できる
▼シンガポール
→空港のタクシー乗り場で妊婦や小さい子どもがいる人などは優先乗車できる
▼アルゼンチン
→スーパーのレジに妊婦や子ども連れの優先レーンがある

海外では既にこういった取り組みは進んできているということです。

日比麻音子キャスター:
走り出してるか…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230501-6082446)

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